【1日14時間勤務】そして転勤の終わりが見えない…ブラック企業、たこ焼きチェーン店員を辞めました。

転勤

「転勤」と聞いてどう思いますか?

 

良く捉える、悪く捉える、とくに感じない、それぞれあると思います。私にとっては転勤はつらいものでした。母親と二人暮らしをしていたため、私が転勤をする限り母親は一人だけになってしまいます。

 

「1ヶ月だけの転勤なら…」

 

安易に承諾したことから終わりのない転勤が始まりました。それに加えて1日14時間労働+休みが無かったため、実家に戻ることも出来ません。この記事ではその時の体験談を書いていきます。

 

  • 長時間残業で苦しんでいる
  • 転勤が多すぎて終わりが見えなくて不安

同じような悩みを持つ方へ、参考になると嬉しいです。

 

あれよあれよとアルバイトリーダーになってしまう…

前職はホテルで正社員として働いていました。1日16時間勤務という過酷な環境から逃げ出していたことから、まずはアルバイトでゆっくりしたいと考えていました。選んだのはたこ焼き店です。フランチャイズ契約をしている小さな会社が勤務先となりました。

 

とにもかくにも、入った時からおかしかったのです。担当社員は一人だけしかおらず、3県5店舗を全て担当していたそうです。一人で全てを見るのはどう考えても不可能です。そのため、普段お店を回すのはアルバイトだけでした。売上も悪かったため、最低限のスタッフだけ置き細々と営業を続けている。そんな感じでした。

 

もともといたスタッフは勤務態度が悪かったらしく、勤務し始めたばかりの私がすぐにアルバイトリーダーとなりました。「ゆっくり働こうと思ったのに…」と思惑は外れてしまいます。シフト組み、仕入れ、売り上げ報告をする羽目になりました。

 

先にいたアルバイトはそれが気に入らず辞めていきます。それを契機にいっそう仕事が増えることに。追加で雇うアルバイト面接も仕事に加わりました。私もアルバイトなのに…。新人教育も全て行います。私も新人なのに…。

 

白羽の矢がたち店長へと昇進、正社員への登用

それからしばらく、同じ市内にもう一店舗出すことになります。そこには先輩アルバイトが店長(社員)へと昇進として異動していきます。唯一頼れる先輩を失いました。残された私は、他のアルバイトと何とか営業する、お店をまわす、そんな日々でした。

 

次第にたこ焼きチェーンは売上が伸びていき、どんどんと拡大していきます。今度は人手不足の問題を抱えることになります。他店舗ではアルバイトから社員になった方も多く、その社員になることも簡単だったのです。

 

そんなこんなで働いて半年がたった頃、隣県に新規出店する話が持ち上がりました。その県にはまだお店を出していなかったのです。新規出店となるとフランチャイズ本部から指導者も来て、うちの社員と一緒になって準備から立ち上げまでを行います。

 

店長として白羽の矢がたったのが「私」でした。アルバイトで真面目にやっていたこと、社会人経験があることも関係したのか、「あの店やってみるか?」と話がありました。本部指導員も私を気に入ってくれていたようです。「いつまでもアルバイトもなぁ…」ということでオファーを受けました。穏やかにアルバイトで働きたい気持ちがありましたが、半年ぶりに正社員としての働き方に戻ったのです。

 

1ヶ月だけの約束だったのに…結果は散々

気がかりになっていたのは母親の存在でした。転勤先は隣の県になるため通勤は不可能、母も勤めているので一緒に引っ越しは出来ません。

 

「1ヶ月で元の店舗に戻してあげる」

 

思い切って相談したところ、人事部よりありがたい言葉を頂きました。「1ヶ月本気で頑張って新店を立ち上げる!」と身一つで転勤をしました。期間が短いため、会社はビジネスホテルを契約し用意してくれました。ホテル暮らしも悪くないと思い、軽い気持ちで出向きます。

 

新店立ち上げはとにもかくにも忙しい!現地でのアルバイト面接から始まり、店の準備、新人アルバイトの研修、本部指導員のサポートがあったとはいえ苦難の連続でした。そしていざオープンすると、大きなショッピングモール内であったことも功を奏して大繁盛。モールの開店前9:00から閉店21:00までたこ焼きを焼き続ける日々がスタートしました。

 

最初に採用になった暇な店舗とは大違いで、朝から晩まで行列が絶えません。営業時間の12時間は働き詰め、その他の仕事は営業時間外となります。1日労働時間は14時間を超えます…。

雇うアルバイトの数も3倍はあるのでその分だけ苦労がありました。仕入れの量も全く違うため毎日手探り。前職では16時間勤務でヘロヘロでしたが、今回は何とか耐えられます。1ヶ月で終えて後任に引き継ぐ、という約束だったからです。また、店が成功していたことも気持ち的には楽になった要素です。

 

売上も会社の中ではダントツでした。1ヶ月で家に帰れるという話で受けたこの仕事でしたが、そうはいかなくなります。売り上げが予想以上に大きくなり、アルバイトだけに任せるにはまだまだ危ない状態です。仕方がないためさらに1ヶ月延長となり、ホテル暮らしは続いていました。

 

賃貸住宅借りてあるから!

それからさらに1ヶ月経ち…ようやく期限を終えます。お店もこの期間で順調に回るようになり、アルバイトだけでも運営できる状態となりました。「ようやく帰れる…」と安堵したのですが、逆のことが起きてしまいます。人事部から「賃貸住宅を借りたから」と鍵を渡されました。私には何の相談もなく、ホテル代もバカにならないから借りたそうです。布団やら必要な物は入れてあるから、今日からここに住むようにとの事。

 

「家に帰りたいんですけど…その約束でしたよね?」と言っても聞きいれてもらえません。「いつ帰れるか?」と聞いても曖昧な返答しかもらえません。そんなこんなで正月がすぎ、春になり、一年になろうとしていました。約束はまだ守られず母が一人暮らしで寂しい思いをしていました。

 

一年たっても売り上げは順調。とにかく忙しい毎日、過労で倒れて救急車のお世話になったこともあったほどです。スタッフも信頼できる店長候補が育ち、余裕も出てきました。

 

帰れると思ったら…まさかのエリアマネージャーの辞令

「そろそろ帰れるかな…」と思っていたところ、別県の既存店立て直しに行けという辞令が出ました。今抱えている店は兼任でエリアマネージャーとの辞令。家に帰るどころか、より大変なことになってしまいました。辞令を拒否することも出来ません…。

 

また、ビジネスホテルが借りられていました。1年前と同じ光景…。県をまたいで移動が必要なため、1日14時間は仕事にあてられます。当然実家に帰る暇がありません。休みもほとんど仕事で潰れてしまいます。

 

「いつになったら家に帰れるのでしょうか…?」と社長へ直談判をすると、なんと担当エリアは自宅のある県も含めればいいという話。その3県を店の状況に応じて回れと。「そんなの絶対無理だ…」と思いつつも断れません。

 

移動途中に高速で眠くなり路側帯に止めて、注意されたこともありました。誕生日に深夜高速を走っていて、何やってるんだろうと思った事もありました。その後の出店計画や、社長の野望を聞いても「誰がやるんだ?」という不安しかありませんでした。

 

最後に

 

あまりに忙しすぎる生活、そして終わりのない転勤に嫌気がさして、結局は退職という道を選びました。1年半身を粉にして、会社に言われるままに飛び回っていたのに、あまりにもひどい扱いを受けました。

 

穏やかな仕事生活を送るつもりが、あれよあれよと違う方向へ行ってしまいました。あなたも無理をせず、辛い時、限界を迎えた時、思い切って辞めて逃げ出すことも大事ですよ。

 

この記事を書いた人
ヨッシー

新卒でブラック企業のホテルへ就職…。その後、転職するもブラック企業…。4社目でようやく良い職場を見つけました。