テレビでは休みなく番組が放送されています。その裏では、沢山のスタッフがいろんな想いを抱えながら支えています。
私は3年半テレビ業界で勤めていました。
- 華やかな世界
- とにかく大変そう
- 男性の仕事
- 芸能人に会える
外から見るイメージ。当てはまるところもあるし、違うところもあります。ジャンル・番組に携わるかによって全く業務内容、業務時間は違います。とにかく…女性にとっては酷な仕事でした。
- テレビ業界で働いてみたい
- 特に女性でこの世界に入りたい
- 同じ業界で苦労している女性
私の体験談を記事にしましたので、参考にしてください。
ADの仕事とは?
ADの仕事内容
- 雑務系(コピーや裏どり、ネタ探し)
- 映像検索
- 生放送で使用するテロップの発注
- 担当競技の取材
- ニュースの原稿作成
- ニュースの編集
- 生放送業務
せっかくなので…ADの仕事内容を紹介です。わずか数十分の番組を作るために、多くの人員が、多くの仕事をこなしています。
スポーツの生放送番組を担当するADでした
番組はとにかくたくさんあります。その中で私が勤めたのは「スポーツの生放送番組」です。放送時間は深夜帯21〜25時です。身バレが怖いので…少しぼかしています。
スポーツは毎日何かしら試合があるため、話題に事欠くことはありません。ADは基本は雑務です。主な仕事はこんな感じ。
ADの仕事(スポーツ番組)
- カンペの用意
- 情報が合っているかの裏どり
- 使用する映像を検索し編集準備
- 番組で使用するテロップの用意
「スポーツだから選手を直接取材できる!」と思っていましたが、そんなことはありません。直接取材はディレクターの仕事です。ADはとにかく雑用!雑用!雑用!そんな毎日でした。
1日の勤務時間が16時間!長時間残業の仕事
とにかく大変でした…。
午前中やお昼くらいから現場に行き、本社に戻ってから原稿を考え編集。ようやく生放送を迎えます。終わるのは24時〜1時です。
放送が終わると、その日の反省会や片付け、翌日の準備をして業務終了になります。仕事が終わって帰る時間は夜中3時〜5時です。1日の勤務時間が16時間になることもありました。
そんな働き方を3年半…
自分に我慢を言い続け仕事をこなしていました。
夜勤や徹夜は当たり前の世界
テレビ局に寝泊まりするスタッフ、そんな映像を目にしたことがありませんか?
あれ…本当です(笑)
私は女性ですがお構いなし。椅子を並べて夜を明かしたことは数知れません。
そんな過酷な状況でしたが、入社1年目は嫌な感情を持っていませんでした。「夜勤も徹夜も大丈夫!どんとこい!」と熱意で乗り越えたのです。仕事へのやりがい、楽しさを覚えます。
2年目に入り仕事にも慣れてきたころ、新しい業務が増えてきました。後輩へ教えながらも新しいことも覚える。後輩ができなければ自分がケツをもつという責任がかかってきました。
その頃から「睡眠時間が減ってきたな…」と感じるようになりました。
・生放送だけでなく特番業務の兼任
・後輩への指導の他に自分のスキルアップ
任される仕事が増えたからこそ感じるストレス。帰宅する時間も1年目よりも遅くなり、不満がどんどんたまりました。この頃から仕事がストレスになっていきます。
朝5時まで働き、一般の方が出勤するころに帰宅。家に着いた頃は意識があいまい。記憶がないままベッドに倒れて眠りにつく。そんな毎日が続きました。
激務過ぎてプライベート無し!友達からのお誘いもなくなる
生活リズムが変わることにより、仲の良かった友達と連絡を取り合う時間帯がズレ始めました。みんなが仕事を終える頃、私は仕事の真っ最中です。気づけばグループラインで30通ほどのメッセージが飛び交っています。
返信したくても出来ません。気づくと輪の中に入れず遊びに行くことも出来ません。社会人は仕事が中心になるのはしょうがないです。しかも、特殊な世界に飛び込んだのは私自身です。
それでも…20歳そこそこの女性にとっては酷な事実です。たまには、みんなでワイワイ。グチをこぼすのがストレス発散方法です。それが出来ずストレスの出口がありません。
睡眠不足で大寝坊
2ヶ月間休みなく働いていた時、大寝坊をしてしまいました。
睡眠時間がほとんど取れていなく、翌日も朝早くからロケがあったため一度シャワーを浴びに自宅に帰宅。しかし、気づくと自宅の床で横になっていました。時間を確認するとあと10分で集合時間です…。
「…やってしまった」
意識があやふやなまま、慌てて電話をかけ会社に向かいました。寝るつもりはなく、あまりの疲労で無意識に倒れ込んでしまったようです。
「毎日ほんのすこしで良いから眠りたい…」と同僚に話していたのを覚えています。睡眠不足が体への負担になっていたのです。
激務で女性ホルモンが不安定
女性は「出産」があります。言葉を選ばなければ、男性は多少不健康でも良いと思います。ですが、女性はそうはいきません。独身の頃から、将来の出産を考えて健康でいないといけません。
会社で受けた健康診断の結果です。
女性ホルモンが不安定な数値です。当時の私は周りから見ても「疲れている」「病んでいる」と思われていたらしく、先輩から怒られることがなくなりました。2度目の寝坊でも何も言われることがなかったほどです。それほど追い詰められていたのでしょう…。
疲労回復につとめなさい
「疲労回復につとめなさい」「このままいけば妊娠するときに問題になる可能性があるよ」は医師からの言葉。幸いにも病気ではありませんでした。会社からはリフレッシュ休暇を頂き、久しぶりに実家に帰ることに。
「その仕事辞めなさい」
母からはそう言われてしまいました。病気にかかってからでは遅いとのこと、その通りですね。この休暇明けに退職願いを提出。3年半働いた華やかな舞台から去ることに。
激務で働く女性のみなさんへ
「私は一生独身!仕事に身をささげる」という方もいるでしょうが、多くの方は出産を意識されているのではないでしょうか?
私はそうでした。将来は結婚をして子供を産む。それが夢でした。仕事も大事でしたが、健康を犠牲にしてまでやることではありませんでした。
激務で働く女性のみなさん、本当に無理だけはしないでください。私のように検査に引っかかる、医師から苦言をていされる。そうなる前に、自分自身で気づいてあげてください。夜勤も、徹夜も、長時間残業も、大きな負担となります。
現在、私はマスコミ関係ではなく違う業界で働いています。昼の生活に戻ったことで、少しずつですが健康を取り戻しています。
管理人から一言
マスコミはとても大変な仕事ですね。男性ももちろんですが、女性にとってはより大変な現場だと思います。そんな中でも、女性でディレクターとして生き生きと働いている方からもいます。良ければ合わせてお読みください。