悪口、陰口が多すぎる職場に4年勤務、ストレスで10キロも痩せてしまった…涙の体験談

悪口・陰口

仕事を辞めたい理由は人それぞれ。

その中でも一番多いのが人間関係だそうです。

 

言いたいことを言い合ってその都度解決したら、より良い職場環境を築き上げることができるでしょう。でも、そう上手くはいかないのが現実。辞めたい理由が一番多いのも解決できないことが根本の原因。

 

私は大学を卒業し金融業の事務職に就きました。当時は今と違って就職氷河期。さらには人気の事務職。何社も落ちてようやく掴んだ内定。それも私が望んだ通りすぐに事務職として配属されるとのことで、ですごく嬉しかったことを覚えています。

 

その時の事務職のイメージは…

残業が少ない、座り仕事、穏やかに一日が過ぎていく…

そんな甘い考えを持っていました。

 

実際、仕事内容はイメージ通りでした。残業も少なく激務では決してありません。しかし、私は予想もしていなかったことに4年間悩まされることになります。

 

それは職場内の悪口、陰口です。こうやって文字に起こすと当時の辛い思いが呼び起こされますが、同じ状況で悩んでいる方の助けに少しでもなればと思い、体験したことを紹介させて頂きます。

 

最初は優しかったのに…だんだんと悪口が増えていく

 

新人の私に対して、先輩や上司は親切に教えてくれました。その中でも一番仕事を教えてくださったのは、40代後半のAという女性社員です。

 

「分からないことがあったらすぐ言ってね」とよく声をかけてくれました。仕事も出来るし、頼りがいのある先輩で頼もしく感じました。始めだけは。

 

順風満帆のスタートをきった社会人生活ですが、入社して3ヶ月後には居心地の悪い空間に変わっていました。Aはとにかく悪口が大好き、陰口を言いまくる人だったのです。

 

自分の部署で気に入らないことがあると、仕事中でも他部署に行って悪口。仕事で使うための内線でもペチャクチャ…

 

まずは職場の愚痴。

「室内が暑い」

「こんな中で仕事できるやつらが信じられない」

決して暑くはないのですが、Aさんはとても大柄な人でした。

 

次に職員に対しての悪口。

「あの人スカート丈は短すぎて仕事向きじゃない」

「あいつの側にいるだけでストレスがたまる」

 

毎日毎日聞いていると、こっちまでおかしくなりそうです。

 

マイナス方向に引っ張られうというか…疲れるというか…。一緒な空間にいると吐き気がするのです。また、私の悪口を直接言われたわけではありませんが、これだけ悪口や陰口を言っているのを間近にするとこう思うはず。

 

「私の陰口も言っているんだろうな…」

 

それがとにかくストレス。学生時代にもそういったトラブルはありましたが、その時とは違うものです。立場も違うので逆らったり、避けることもできません。ましてや、注意することなんてもってのほか。

 

Aに仕事の相談をすると丁寧に答えてくれます。ですが、すぐにAさんと仲の良い同僚の所に行き、声を潜めて話しだします。きっと私のことを悪く言っていたんでしょう。この悪口、陰口は年月をかけて私の心を蝕んでいきました。

 

「こんなことをしたらまた悪口を言われる」

「誰かと話している。きっと私のことを言っているんだ…」

「こんな辛い毎日がきっとあと何十年も続くんだ」

帰宅してからもため息ばかりの日々が続きました。

 

地獄のお昼休憩

 

「あり得ない、あんな奴」

「どういう神経しているのかしら」

廊下でも親しい同僚と共に悪口を言いながら歩きます。階段で悪口を言っているときは下まで丸聞こえ。

 

こんな職場からは早く立ち去りたいので、お昼休憩だけでも一人になりたいわけです。ですがそうもいきません。たびたび、一緒に食べようと誘いを受けます。その時は二人だけ。苦痛以外の何でもありません。

 

地獄のお昼休憩…仕事中よりも辛い時間。

 

Aはいつも大盛り。体が大きいので食べる量も多い。私もAが食べ終わるまでは一緒にいなければいけません。昼食中も当然悪口のオンパレード。知っている人から知らない人まで、飽きもせずダラダラと。

 

こっちは賛同するわけにはいかないので常に苦笑い。適当に聞いていると思われない程度に相槌。その時のご飯がまずいこと、まずいこと…。

 

悪口、陰口でチーム崩壊

 

この悪口、陰口に悩まされていたのは私だけではありません。同チームに属していたパートのBさんです。悪態や悪口に怯え続けているということが分かりました。

 

・ファイルやペンを机に投げつける

・受話器をわざと大きな音で切る

Aは苛立つことがあると怒りを全体で表現する人。露骨に態度で示してきます。誰がどう見ても悪態です。

 

Bは隣席で仕事をすることが多かったため、そういった態度が気になり、夜眠れない日が増えていったとのこと。ストレスで仕事を休む日が増えていきます。繁忙期にパートが欠けるといつも以上に忙しくなり、チーム内はいつもバタバタ。それに伴いAはより一層機嫌が悪くなる。

 

調和が乱れ、チーム全体での些細なミスも目立つようになり、部長から叱責をうけることも増えてきました。まさに悪循環。

 

相談しても解決しない悪口、陰口

 

こんな悪環境を変えるチャンスがやってきます。入社後初めての部長面談の日がやってきました。仕事上の評価や今後の目標などを話し合った後、部長からこう言われました。

 

「何か仕事で困っていることはありますか?」

 

恐る恐るではありましたが…思い切ってAのことを相談。うんうん、と真剣な表情で私の話を聞いてくれています。部長から注意してくれれば何かが変わる。ようやく解決する。

 

しかし、その思いは打ち砕かれます。返ってきた言葉は真逆。

「何だAの批判か?悪口は良くないよ、仲良くやりなさい」

と笑いながら一言。

 

「あ、私が悪口を言っているように聞こえるのか…(困惑)」

「そう言われたらもう解決は無理だ…」

目の前が真っ暗になるのと同時に、改善するのを諦めた瞬間。誰に言っても何も聞いてもらえないので、私が悪口を我慢しなくてはならないんだなと。

 

4年も我慢した結果…ストレスで9キロ減

 

部長に言っても何も変わらなかった結果、私がとった対策は我慢すること。仕事だから、給与のためだから、この時間は我慢する時間なんだと自分に言い聞かせます。

 

結局4年間も悪口、陰口を耐えることに。

 

・いつかはこの状況に慣れるだろう

・Aもいい加減悪口に飽きるだろう

・次の上司がきたら改善されるだろう

色々期待もしましたが何も変わらず。私もぜんぜん慣れず。Aは4年たって相変わらず悪口三昧。人間は変わるものではありませんね。

 

ある日のこと、仕事中に目眩がしてその場にうずくまってしまいました。すぐに早退し、病院に行ったところ、酷い貧血状態であることが分かりました。

 

それもそのはず。Aと同じ職場になってからお昼だけではなく、朝も夜もほとんど食事が喉を通らなくなっていました。学生の頃と比べたら半分くらいしか食べてなかったと思います。

 

体重は9キロ減。運動は一切していないためストレスによる食事不足が原因。大事をとって入院となりましたが、この状況を知っていた両親も限界が…。

 

「もうあなたは充分頑張った、我慢した、命だけは大事にして」と私のために泣いてくれました。

 

最後に

 

4年我慢しましたが、結果として何も変わらず…。私は仕事を辞めることにしました。退職なんてことをAに知られたら、どれだけまた怒るのだろうか。悪口を言いふらされるだろうか。それが心配でしたが、辞める決心をするとどうでもよくなるもの。

 

晴れ晴れとした気持ちで退職日を迎えます。

「寂しくなるわね」

とAからは嘘くさい言葉をもらいましたが…

「ウソつけ!勝手に言ってろ」て気持ちでしたね 笑

 

この経験を通して分かったことがあります。

・悪口、陰口をする人は一生そのまま、治ることはない

・聞き続けると心が蝕まれていくから逃げるべき

 

この文章はもしかするとAに対しての悪口や陰口だと捉えられてしまうかもしれません。ですが、同じような体験をしている方へ向けてありのままを書いてみました。散々な4年間でしたが、現在は穏やかな毎日を送っています。