【5年目薬剤師が教える】調剤薬局で働くメリット・デメリット

仕事紹介(薬剤師)

薬剤師の就職先ってどんなところを思い浮かべますか?

 

主な勤務先は4つ。良い点、悪い点はそれぞれあって特色も違います。

  • 病院
  • 調剤薬局
  • ドラッグストア
  • 製薬会社

 

この記事では、調剤薬局に5年勤めて分かった調剤薬局で働くメリット・デメリットをまとめました。

 

「薬局?実習に行ったからなんとなくわかってるよ」と思っている学生さん!

「働く」と「実習」とでは色々違うのですよ(笑)

調剤薬局の仕事内容は?

 

私は調剤薬局に勤める5年目の薬剤師です。異動(3回)したり、他店舗にヘルプへ行ったり、合計15店舗で働いた経験があります。

 

調剤薬局の仕事内容

  • 調剤(ピッキング、粉や水剤の調合、一包化作成など)
  • 監査
  • 服薬指導  
  • 薬歴記載
  • 在庫管理(納品、向精神薬の錠数確認など)

という感じ。

 

一日の流れ

10001300 調剤

 休憩

14001700 服薬指導・薬歴

17001900 在庫管理や残務

といったように、時間で業務が振り分けられています。

 

間違えたら大ごと(最悪、命に関わることも)なので、仕事中は結構気を使います。それでも、「ありがとう」と言ってもらえると嬉しいですし、患者さんからいろんな話を聞けるので結構楽しく仕事をしています。

 

調剤薬局で働く薬剤師のメリット

 

個人差はあると思いますが、私が感じたメリットはこの5点です。

 

調剤薬局(薬剤師)のメリット

  1. お給料はまぁまぁもらえる 
  2. 資格職なので転職しやすい
  3. どこでも働ける
  4. しっかり教育される
  5. 日曜、祝日、年末年始に休める

1つずつ説明しますね。

 

メリット1.お給料はまぁまぁ貰える

 

「お給料良いんでしょ?」

薬剤師です、と伝えるとたびたび返ってくる言葉です。

 

年目薬剤師(私)の給料

額面:32万円くらい

手取り:24万円くらい

(残業代込み)

って感じです。

 

賞与も入れると年収500万くらいです。暮らしていくのには困りませんし、旅行に行ったり、貯金したりもできます。

 

すごく良いわけではないけど、悪くもない!」が、実情かなと思います。ただし、給料はほとんど上がりません。それについては後ほど・・・。

 

メリット2.資格職なので転職しやすい

 

なんといっても、薬剤師は国家資格!

 

「転職したいなー」と思っても、すぐに次が見つかります。どの調剤薬局でも仕事は同じ。調剤までの流れ、知識は一度身につけばどこでも通用します。1度経験していれば、転職しても即戦力です。ここは一般企業で転職するのと比較して大きな利点ですね。

 

転職した友人の話

~面接にて~

友人「調剤経験4年あります」

面接官「いいね!いつから来れる?」

と、速攻で決まったそうです(笑)

 

メリット3.どこでも働ける 

 

薬局って日本全国どこにでもありますよね。

  • 病院の前
  • 駅前
  • 住宅地の中

 

人の少ない田舎町にもあります。相当なへき地でない限り、働く場所には困りません。これって結構いいことなんです。

 

旦那さんが転勤族でもその土地で仕事を見つけることが出来ます。しかも、転職はしやすい。「都心は疲れた田舎に帰ろう…」て時でも安心です。

 

メリット4.しっかり教育される

 

調剤薬局という立場上、適当な応対は出来ません。そのため、会社に就職すればきっちりと研修プログラムが組まれています

 

  • 研修はマニュアル化
  • OJT(実務研修)は年齢の近い先輩
  • e-learning(ネットのテレビ講座)
  • 定期的な勉強会 等

 

教育面のあれこれはしっかりしています。マナーや言葉遣いなど、接遇面もしっかり研修してもらえました。私の会社では元CAの方が接客指導してくれました。

 

メリット5.日曜、祝日、年末年始は休み

 

医療職、サービス業はカレンダー関係ないって所も多いかと思います。病院は夜勤があったり、ドラッグストアは日曜、祝日も営業しており休みづらいです。

 

一方で、ほとんどの調剤薬局では、病院のお休みに合わせて休業日を設定しています。お店にもよりますが、週休日はこんな感じです。

 

  • 平日1日
  • 日曜日

 

日曜日に休めるので、他業種の友達とも遊びやすかったです。かつ、GWや年末年始など、世の中が休むって時もちゃんと休みになります。たまーに日曜当番がまわってきますが、手当てが出るので喜んでやっていました!

 

調剤薬局で働く薬剤師のデメリット

 

私が感じたデメリットをご紹介します。

 

調剤薬局(薬剤師)のデメリット

  1. 給料あんまり上がらない
  2. 医師の言うことを聞くしかない
  3. 嫌な患者さんもくる
  4. 狭い世界で働かないといけない
  5. 女社会!

 

デメリット1.給料あんまり上がらない

 

お給料はそこそこ貰えますが、そこからあまり上がらないんです。薬局の役職、昇進の仕組みはどこもだいたい同じです。

 

平社員 (←今ここ)

店長

マネージャー

偉い人(役員とか)

という順番で出世していきます。


マネージャー以上は狭き門(かつ、激務になる)なので、店長で打ち止まりってことが結構多いんです。私の会社は、店長で年収500600万円くらい。決して低くないのですが、「とにかく出生して稼ぎたい!」という人には物足りないかもしれません。

 

デメリット2.医師の言うことはきくしかない

 

悲しいかな、門前の先生を怒らせるわけにいかないんです。仲悪くなったらやっていけないので、下手下手(したてしたて)で対応するしかありません。

 

例えばですが・・・

~突然の電話~

先生「薬局さん?明日から30分早く診察することにしたから。薬局も営業時間早くしてね。よろしく」

ってことがありました。

 

「え、明日から?もっと早く教えて!?」

と店舗は大わらわ。

 

慌ててシフトを組みなおしたり、届け出を変更したり…。柄のいい先生もいますが、このような横柄な先生もいるので大変です

 

デメリット3.嫌な患者さんもくる

 

接客業の宿命ですねいろんな患者さんが来るので、嫌な思いをすることもあります。

 

混んでいる時間帯に「体調悪いんだからさっさとしろ!」

って怒鳴られたり。

 

受付でいきなり「お薬手帳?持ってない!いちいち聞くな!」

ってキレられたり。

 

ちょっと怒られるくらいなら慣れちゃうんですが、やっぱりイラっとします。 中にはモンスター患者もいるので、ものすごく苦労することもあります

(そういう時は店長に任せちゃいますけどね)

 

デメリット4.狭い世界で働かないといけない

 

調剤薬局のメンバー構成は

  • 薬剤師4人
  • 事務員2人

 

規模によっても違いますが、ウチはこんな感じです。

 

ほぼ毎日このメンバーと顔を合わせます。人の入れ替わりもほとんどありません。異動は23年に1度です。そのため、狭い世界で働かないといけません。変化が無くてつまらないと感じる方もいるでしょう。

 

デメリット5.女社会!

 

薬剤師、事務、どうしても女性が多いです。男性は店長だけで、他は全員女性という店舗がたくさんあります。

お局様を怒らせてしまった私の経験です。

 

・私(3年目の下っ端薬剤師)

・お局様(20年オーバーのベテラン事務)

 

私(またお局様のミスかこれ繰り返してるなあ)

私「お局さーん。このミスなんですがうんぬんかんぬん

~翌日~

私 「おはようございまーす」

お局様 (無視)

私「(まじかい)」

 

もっとうまいやり方があったと思いますが、当時は若かったですねということで、女社会を生き抜くコミュニケーション能力が必要です。大人なのでうまーくやることがほとんどなんですがこういうこともやっぱり起きちゃいます。

 

メッセージ

 

私が感じた調剤薬局のメリット・デメリットをあげてみました。

 

嫌な患者さんの対応はストレスですが、「ありがとう」と言ってもらえるとやりがいを感じます。給料やお休みなどもバランスいいですし、働きやすい仕事だなーって思っています。

 

「調剤薬局、オススメです!」

就職や転職に悩んでいる方の参考になれば幸いです。