ドラッグストアに買い物に行くと店頭に立っている白衣の人たちがいます。見ると白衣の色の違いに気づきませんか?必ず決まっているわけではありませんが、白いのは薬剤師、他色は登録販売者です。
私はその登録販売者としてドラックストアに勤務しています。今年で7年目、まだ歴史がない資格のためベテランに入ります。
- 「薬剤師とは何が違うの?」
- 「登録販売者はどんな仕事?」
といった疑問にお答えしつつ…
「これからは登録販売者が求められます!私が登録販売者の資格取得をオススメする4つの理由」の記事を書いていきたいと思います。
登録販売者てなに?
「そもそも登録販売者てなに?」と疑問に思う方は多いでしょう。まだまだ認知されていない職業のため当然と言えます。
登録販売者とは?
- 風邪薬や鎮痛剤などの第二類、第三類の薬を販売できる資格
- 登録販売者資格(年1回)で合格すると資格がとれます
- 誰でも試験を受けれます
ドラックストアではたくさんの種類の薬を販売しています。これまでは必ず薬剤師をおいていなければいけませんでした。ですが、約10年前に登録販売者資格が出来てからドラックストアに配置されるケースが増えました。
なぜ薬剤師ではなく登録販売者を置くのか?
薬剤師は第一類から第三類まで、全ての薬を販売することが出来ます。ちなみに「◯類」というのは薬の種別を指しています。数値が少ないほど医療効果が認めら、その分だけ副作用があるものです。一方で、薬剤師の給料水準は高く、ドラックストア側としては人件費が高くついていました。
登録販売者が出来てから変化が起きます。これまで薬剤師を何人も抱える状態から、少ない人員で住むのです。その分だけ登録販売者が雇用されます。第一類は販売できませんが、薬局においてある9割以上は第二類もしくは三類です。そのため、薬剤師は少しの人数ですむのが利点です。
誰でも試験を受けられるのが最大のメリット
ここが重要なポイント、嬉しい点ですね。薬剤師になろうと思ってもまず試験を受けることが出来ません。試験を受けるには、薬学部で最低6年も学ばなければいけません。学校に入るための試験勉強、高額な授業料を払う、勉強に実習に忙しい日々。ここまで終えてようやく試験です。
一方で登録販売者はそんな必要がありません。試験に合格さえすれば誰でもなれるのです。違う職業をやっていようが、専業主婦の方だろうが関係ありません。「今の仕事は嫌だ…医療職を目指したい」と思えばすぐに目指せる職業です。
登録販売者の試験について!努力さえすれば合格できます
もう少しだけ詳しく説明しますね。先程説明しましたが誰にでも受験資格があります。医薬品業務の経験有無は関係ありません。資格取得後は色々と条件はあるのですが、取得する価値は充分です。試験は年1回各都道府県にて行われます。
試験内容は各都道府県で違います。そして、試験日程はそれぞれ違っておりずれています。地元で受験して不合格だったとしても、他県でトライすることができます。
また年々試験レベルも上がっているので複数受験する方も増えています。試験はマーク式で4択、5択なので文章読解力と薬の知識、体の仕組みなどを理解できていればそれほど難しいことはないと思います。ぜひ、チャレンジしてもらいたい資格だと思います。
登録販売者オススメ1.就職に困らない
先に説明した通り、これまで薬剤師の仕事だったものが登録販売者に変わってきています。
そして、ドラックストアは日本全国どこにでもあります。そのため、住む地域によって就職が難しいということはありません。
「本当に登録販売者は大丈夫なの?」と不安に思う方へ。より詳しく説明をいたします。
医薬品の分類、登録販売者が出来ることは?
医薬品には分類があります。
- 要指導医薬品
- 第1類医薬品
- 第2類医薬品
- 第3類医薬品
この中で登録販売者が販売できるのが〈第2類医薬品〉と〈第3類医薬品〉です。
要指導、第一類は薬剤師がいないと販売できません。上にいくほど副作用リスクが高まります。薬剤師が対面で指導・文書での情報提供を受ける義務があります。
しかし、1つの事実があります。
医薬品の9割は第2類・第3類です。
つまり、登録販売者は90%以上の薬を扱えるのです。
就職しやすいけど覚えることはたくさんある
90%以上の薬を扱える=覚えることがたくさんある
という意味です。
これを全部覚えることは不可能に近いです。しかし、それで問題ないのです。一般用医薬品は薬の成分内容が限られています。
各メーカーが発売している商品は大筋変わりません。風邪薬で総合感冒薬があります。のど・鼻・咳・発熱と全てに効き目を要したお薬です。症状に応じて成分配合量を変えているだけです。基礎知識ができれば応用がききます。
お客様から説明を求められたとき登録販売者は応対しなければなりません。しかし、難しく考える必要はないのです。試験、実地で学べばすぐに覚えれる内容です。
セルフメディケーションという言葉があります。自分自身の健康に責任を持ち、軽い体の不調は自分で手当てするという考え方です。これにより登録販売者の存在意義が一層重要となっていくでしょう。
登録販売者オススメ2.薬の知識が学べる
スマホを開けば、薬の知識を記載したサイトがたくさん見つかるでしょう。しかし、その情報は100%正しいものではありません。「え?」と思う内容が当然に記載されているのです。
私たち(登録販売者)が求められているのは正確な知識です。薬が分解吸収され、どう作用するのか、を知っていなければいけません。
仕事を通して正しい薬の知識を学べます。その知識が私生活でも大きく役立つのです。
登録販売者オススメ3.医療職のやりがい
医師、看護師、放射線技師など。医療に関わる仕事は常に人気があります。患者から感謝されるやりがいは何物にも代えがたいでしょう。
登録販売者は正しくはあたらないかもしれませんが、限りなく医療職に近い存在です。登録販売者の資格を取るだけで、自ら医薬品を販売できます。他の職種と比べても圧倒的に取得が容易なのが良い点です。
登録販売者は日々勉強です。いろんな未病のお客様が来店されます。その時に臨機応変に対応できなければなりません。
- 体調のすぐれないお客様に症状にあった医薬品を紹介する
- 再来店した時に「薬効いたよ、ありがとう」と言われる
やりがいを感じる瞬間です。
また、薬を販売するだけが仕事ではありません。ご年配のお客様から相談を受けて、薬なしで解決する場合もあります。登録販売者は良き相談者としても存在意義があります。
登録販売者オススメ4.登録販売者(ドラックストア)は最後の砦
医療機関は大体が日祝は休みとなります。調剤薬局、薬剤師も休みのところが多くなります。
一方でドラックストアは(ほぼ)年中無休で営業しています。登録販売者はその最後の砦(とりで)となります。
- ひどい熱が出た
- 子供が風邪ひいた
- おなかこわした
- 歯が痛い など
休日に緊急の症状が出たけど救急に行くほどでもない。そんな時はドラックストアが役に立ちます。
医薬品の知識が必要となる登録販売者がその助けとなります。特にお盆休み、お正月休みは非常に頼りにされます。まだ、認知度が非常に高いとは言えない資格です。ですが、患者のために絶対に必要な仕事です。
最後に
登録販売者のオススメの理由は以上です。
この資格はまだ10年位しか経っていない非常に若い資格です。しかし、たくさんの方が興味を持つ。そして取得者が増えると嬉しいです。
高齢化社会は進む一方です。私たち登録販売者の役割はますます大切になると感じます。登録販売者の資格は誰でもトライできる資格です。
気になる方は挑戦してみてはいかがでしょうか?