忙しすぎ!ストレスで高熱が治らない&パニック障害。作業療法士を辞めて転職した体験談。

心の病

以前、私は病院にて作業療法士として働いていました。作業療法士は高齢や怪我により動かなくなった体をリハビリして、現状維持や復帰回復を手助けする仕事です。リハビリにも色んな分野がありますが、私は認知症患者さんを主に担当していました。

 

午前中は個別、午後は集団を担当。業務内容の主はリハビリに費やされます。その他にもやらなければいけない仕事がたくさんあります。カルテ記入、委員会参加、会議、書類作成など。「リハビリだけやればいいや」とはいきません。

 

必然と残業して対応することになるため、体や精神的な負担が増えていきます。それによって、私はストレスから高熱が治らなくなりました。胸がギューとしめつけられる感覚もありました。色々調べると、パニック障害、もしくはうつ病の症状と分かったのです。

 

私は勤めていた病院の作業療法士を退職、そして転職しました。もちろん作業療法士としてですが、環境は大きく変わり症状が良くなりました。

 

  • 作業療法士で勤めているが職場環境にストレスがある
  • その他職種だがストレスで高熱が治らない
  • 同じく胸が締め付けられる感覚がある

そんな方へ、私の体験談を書いていきます。

 

夜中24時を超える残業

仕事を始めて1年経つ頃には、一通りの仕事をできるようになりました。作業療法士とはどんな仕事か?を掴み始めていた頃でした。

 

2年目になると状況は一変。任される仕事量が一気に増えました。担当する患者数は約50人。記録だけでも1時間以上の時間がかかります。リハビリ、記録で業務時間が終わります。そこから、その他作業が始まります。定時に帰れる日がほとんど無くなりました。

 

その中でも大変だった記憶があるのは、学会発表の準備です。資料作り、打ち合わせがなかなか上手くいかず、家に帰るのが夜中24時を超えたこともありました。当時は「家に早く帰りたい」という感情しかありませんでした。

 

人間関係でも問題あり、他職種と水が合わない

病院には、多くの職種の方が働いています。医師、看護師、薬剤師、放射線技師など。それぞれが国家資格を持ち、各分野のスペシャリストとして働いています。同じ医療、福祉でありながら水が合わないのです。

 

「こんな視点もあるんだな」程度にそれぞれが思えば良いのですが、私の働いていた病院ではそうもいきませんでした。各職種が強気な姿勢で、作業療法士の考えや仕事を否定されることも多々ありました。

 

また、その日の気分で急に無視する。機嫌が戻ると寄ってきてニコニコ。そんな職員がたくさんいたため、それに振り回されるのがストレスになっていきました。

 

体がおかしい?!高熱が治らない

そうした日常を送っていた3年目、だんだんと体重が減り始めました。それもそのはず、食べる量が明らかに減っており家族から心配されたほどです。ストレスなのか何なのか…食べ物が喉を通りません。

 

また、定期的に高熱が出る症状に悩まされます。受診しても原因は分からずじまいです。高熱は3、4日続き、また1ヶ月程度で高熱が再発します。そんなに頻繁に休むことは出来ず、無理して仕事に行ってました。

 

胸がギューと締め付けられる感覚

同じくして胸が締め付けられる症状が出ました。帰ってきても仕事から切り替えられないのです。解決していないこと、不安なこと、気がかりなこと、少しでもあると不安がどんどん大きくなっていきます。仕事に対する恐怖心、行きたくない気持ちが増えていきます。

 

朝になってもその不安は消えず、心がぎゅーっと押しつぶされるような気持ち。高熱が出た原因はこの不安からくるものかと。

 

あまりに症状がひどいため色々調べた結果、パニック障害に近いことがわかります。単純に心配性という問題ではなく病気。誰にでも発症リスクがあることが分かりました。この事実を知ってから、余計に胸が締め付けられる思いでした。

 

同期との集まりが転機

社会人になって4年経ったとある日、専門学校の同期会がありました。ちゃんと集まるのは卒業以来です。そこでは、生き生きした働き方、反対に大変な思いをしている。まさしく十人十色でした。

 

そして、転職経験者がたくさんいることが分かりました。仕事を始めてまだ4年しか経っていないにも関わらず、びっくりしたのを覚えています。そして、転職に対する感覚が少しずれていたのかもしれません。「勤めた場所で定年まで働くもの」という古い考えを持っていました。

 

これまで自分の働き方なんて考えたことはありませんでした。この同期会が大きな転機になったことは間違いありません。「仕事を辞める選択があってもいいのではないか」と、この時始めて思ったのです。

 

「頑張る」と「無理」は違う。無理しているなら逃げてもいい

「仕事に行きたくないのは甘え」

「体調が悪くなるのは自分の管理不足」

ずっとそんなことを思っていました。

 

鼓舞するように頑張らなきゃいけない。まだまだ頑張れると思いながら、仕事を何とかこなしていました。でも、私の場合は頑張っているのではなく「無理」だったのです。

 

「仕事は大変だね。でも無理と頑張るは違うんだよ!頑張っているなら続けるべきだけど、無理しているなら逃げた方が良い」は心配して声をかけてくれた父の言葉。

 

色んなことが頭をよぎりました。だけど、ここにいたら体と精神が壊れちゃう。本気で思いました。父の言葉にハッとして、職場に辞表を提出。1ヶ月後に病院を去りました。

 

最後に

 

辞めるのもエネルギーを使います。辞表を出してすぐに「分かりました」とはなりません。それに、次の就職先も決めないといけません。仕事は、生活をするために必要不可欠です。辞めることに抵抗がある方も多いでしょう。そんな方に言いたいのは…「仕事を辞めても何とかなる!」です。

 

仕事を辞めて半年間、私は何もせずに家で過ごしました。完全にニート状態でしたが…ストレスを無くす期間は重要でした。その間、収入無しです。貯金があったこと、親に甘えたこと、色々条件はあれど元気に生きています。

 

現在は違う施設で作業療法士としてまた働いています。今までのストレスが嘘だったかのように、気楽にのびのび仕事をさせてもらっています。同じ職種でも環境が変われば大きく違うものです。

 

仕事は人生の大半を占めます。できることなら楽しく、頑張れる、無理しなくていい。そんな素敵な場所を見つけてほしいです。