【旅行代理店の仕事辞めた】新人教育を放置!夢だった旅行業界を3ヶ月で辞めた話

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誰でも、どんな仕事でも、新人の時代があります。

社会人1年目、また転職してすぐの方は、こんな思いをしているのでは無いでしょうか。

・知識やマナー、業界のことが分からない

・教育係が忙しすぎて相談できない

・何から始めたら良いのかな…

 

ベテランでもそんな時代があったことでしょう。やる気やフレッシュさはあるけれど、経験はない。期待よりも不安の方が大きい。そんな時に厳しい対応をされると、大変ではないでしょうか?

 

私の場合もそうでした。

新人教育をまともに受けたことがありません。

 

夢だった旅行の仕事。旅行代理店に就職がきまり、ワクワクしていました。やる気と元気は自信があり、なんでも勉強する覚悟もありました。

 

「先輩の言うことをしっかり聞いて学ぶぞ!」

と覚悟を持って入社しましたが、そのような状況にはなりませんでした。

 

一言であわらすと

放置(笑)

 

大卒だし大丈夫だろう、と少しは信用をされていたのかもしれません。とてもありがたいことです。しかし、新人の私はそのプレッシャーがとにかく重かった。

 

「誰か教えてよ…」

と心の中で強く思うことはしばしば。その思いと現実のギャップが大きなストレスとなっていきました。

 

・新人として働いていてどうしたらよいか悩んでいる方

・部下に教育をする立場の方

 

新人教育、そして新人のケアは重要です。新人教育を放置されて3ヶ月で辞めた立場として、この記事を書かせていただきます。

新人が知識無しで旅行を売る恐怖

 

学生時代から業界勉強はしてきました。もともと旅行が好きだったので、いろいろなところへ行きましたし、記録に残していました。またパンフレットを集めての勉強。プランニング、料金の見方、規定の確認も行っていました。しかしそれは単なる業務の一部。お客様にご案内するためには、もっとたくさんの知識が必要です。

 

ですが、新人教育は受けれませんでした。

 

「新人教育を受けるなんて甘え!見て学べ!」

という声もあるでしょうし、私も先輩に手とり足取り教えてもらうのは違うと思います。ですが、一番つらかったのがお客様へ迷惑がかかることです。

 

旅行(ツアー)は高いお金を払って購入してもらいます。一生の思い出になるものです。それを教育を受けていない、知識がない新人が受けるのがプレッシャーになるのです。

 

上司、相談するチャンスがないため自分の判断にとても大きな責任が伴います。始めはワクワクした気持ちで必死にやっていましたが、そのプレッシャーが重荷になりました。

 

仕事中に気持ち悪くなってトイレに駆け込むことも…

新人教育は?!初日から戦力扱い…の恐怖

 

入社前に研修を兼ねたアルバイトがありました。私は入社前2週間の期間です。

・パンフレットの整理&作成

・お掃除

・ポスター張り など

見て分かる通り雑務です。入社してからすぐに業務が出来る学びは受けていません。

 

そして41日には入社式、すぐに開店し通常業務が始まりました。期待でワクワクしてしていた私にこの言葉が飛んできました。

上司「電話が鳴っている!電話とって!」

私「え…わたし…ですか??(心の中)」

 

電話の取り方は教えてもらっていません。恥ずかしい話、学生のころは考えてもいなかった電話のとり方。どこを押したら通話になるのかすら分かりません。

 

それに「まず何と言えばよいの?(心の中)」

もうパニックです。アルバイトをしていた時に学んでいなかったのは甘かったです。

 

相手方:「Aさんに変わって頂けますでしょうか、お願いします」

私:「…Aさん?誰だろう」

アルバイト先とは配属が違うため、上司の名前はまだ分かりません。お客様には保留の時間が長くなってしまい、ご迷惑をおかけしていたと今でも思います。

 

また、旅行代理店にかかってくる電話は様々です。

・取引先の企業

・営業電話(お世話になりますと言わないでくれ)

・旅行を購入したお客様

 

電話に慣れれば判断が出来ると思いますが、新人の私には出来ませんでした。上司から怒られることもしばしば…。電話が鳴るたびに憂鬱な気持ちになっていました。結局3ヶ月で辞めるまで慣れることはありませんでした。

 

カウンター接客も電話と同じ状況です。

上司「お客様の受付をしてきて」

といきなり旅行の販売をするのです。もちろん一人で。ダメだと分かりながら自己流で販売です。

 

入社した当日、たったの1日で社会人の厳しさを理解しました。今思えば「新人教育」してほしいと客観的に感じますが、その時は全力疾走で何も考えれませんでした。

忙しすぎる!先輩、上司にも聞けない

 

「何か分からないことがあれば、すぐに先輩に聞けばいいのに!」と思いますよね。

 

私もそう思っていましたが、現実には出来ないのです。先輩がいじわるで聞けないとか、怖くて声がかけられないとかそういうことではありません。

 

先輩たちもみんな忙しすぎて聞く暇がありません。うちの店舗は4〜5人のスタッフで接客をしていますが、全員がお客様と話しているか、電話をしています。

 

そのため自分で何とかするしかありません。お客様は待たせてしまい怒って帰られた方、電話も切られてしまったことも何度もあります。お客様には申し訳なく思うのですが、それがまた新人だった私を憂鬱にさせました。

 

余裕がないため大きな間違いをすることも…

「現在このコースは4席空席がございます。予約ができますのでお取りしておきます。」

予約を入れる約束

➝違うお客様から問い合わせの電話

➝接客中でしたが誰も出れないので私が出る

➝時間がかかる

➝空席が無くなっており予約取れず

ということも何度かありました。

 

お客様には当然怒られてクレームです。これは私の判断が悪いです。言い訳がましいですが…やはり余裕が無かったんだと思います。

 

社会人として、プロとして、お給料をいただいている身ですから、当然なのかもしれませんが、直接ご迷惑がかかるのはお客様。ある程度は研修なり、最低限知っておくことを事前に教えてもらえるようなシステムは欲しいなと考えていました。

 

チェック体制もなし!予約取れず!

 

旅行業界は、予約時のスペルミス・タイプミスが命取りになります。航空券のチケットを予約する際にパスポートのスペルと一文字でも違うと、当日空港で飛行機にのせてもらえません。どんな大切な出張のお客様でもハネムーナーでも、空港でチェックした際に一文字でも違うと乗れないのです。

 

旅行会社は、お申込書やパスポートのコピーの提出をいただいていますから、確実に間違いなくスペルを打たなければなりません。もし間違えてしまっても、まだ空席がある状況でしたらすぐ取り直しができればいいのですが、もう空席がなくなってしまっている状況ですと大変です。予約がなくなってしまいます。

 

自分でそれは理解をしていますから、細心の注意を払って予約をします。でも人間は誰でも単純なミスをするものであり、理由なく間違えてしまうことがあると思います。問題だったのは、それをチェックする、点検する担当の人がいなかったことだと思います。

 

当然新人はミス率が高いですが、それは確認されず、またお客様がお怒りになることがありました。新人の能力を信じてくれているのだとしても、責任感を分からせるためだとしても、チェックしてもらえるという安心感があれば、もう少し胃がきりきりすることなく出勤できたのかもしれません。

 

新人教育にたずさわる方へ

 

夢だった旅行業界に勤めましたが、プレッシャーに耐えられなくて結局は3ヶ月で退社することになりました。

 

甘えかもしれませんが…1つ1つ業務を教えてくれる先輩が横にいたら違っていたと思います。そして、もっとお客様も増えていたと思います。現場は忙しいと思いますが、新人に寄り添って教えること。新人教育をぜひ見直して頂けると嬉しいです。