はじめまして、現役看護師の森(もり)です!
産婦人科で3年勤務した後、精神科へ転職をしました。精神科に転職したきっかけ、仕事内容、働いてみて感じたこと、お話ししたいと思います。
- 看護師として転職を考えている
- 精神科看護師について知ってみたい
そんな方へ向けて、私の転職体験談を書いていきます。
忙しすぎる…産婦人科の看護師
産婦人科での仕事はやりがいは抜群です。病院内で唯一「おめでとうございます」の声があふれる場所です。
- 可愛い赤ちゃん
- 幸せそうな妊婦さん
- ご家族
人生の一大イベントに関わることが出来るため、毎日仕事が充実していました。しかし、この充実さが体調不調へとつながります。当時勤務していた病院は都内の総合病院です。他では見れなくなったリスクの高い事例をたくさん受け入れており、とにかく業務量が多かったのです。
いつ、どんな仕事がやってくるかは分かりません。必然と夜勤も多くなり、ハードな職場環境のため離職者もたくさん発生します。少ないメンバーで何とか回している状況でした。この生活が続き徐々に体調が崩れていきます。めまい、不眠、疲労感。ついには、自律神経失調症の診断をされました。
「赤ちゃん、妊婦さんの健康を守る前に…自分が倒れてしまう」と危機感を募らせていきます。
なぜ精神科の看護師へ転職したのか?
産婦人科の仕事は充実していましたが、心が追いつかなくなっていきます。体調不良も改善されないことから転職を決意。
「私がやりたい看護分野はなんだろう…」
と悩み、たどり着いたのが「精神科」です。学生時代の実習から、精神科の看護について興味がありました。就職時は、産婦人科もしくは精神科、と考えていたことを思い出します。
また、全ての病院に共通とは限りませんが、精神科病院は残業がほとんど無いと聞いていました。体調改善、生活の質を上げるという点でも、精神科を選ぶことにします。
どのような転職活動をしたのか?
まずは情報集めから開始。ホームページで病院の規模、看護理念を確認。看護部長の考えは自分が働く上で結構重要になってきます。積極的に改革をすすめるような部長であれば、働いていく中でどんどん体制が変わっていく可能性があります。
看護師転職サイトへ登録
それだけでは情報が足りなかったため、看護師専用の転職サイトを活用させていただきました。
転職サイトで選んだ項目
- 自分の提供したい看護
- 専門分野
- 働きたい場所(住所)
- 医療・施設機関の種類
面接や履歴書指導
条件にあった求人が見つかり、面接へと進むことになります。面接のコツ、履歴書の書き方等、指導を細かく頂きました。初めての転職となるので、丁寧に教えてくれるのは本当にありがたかったです。
面接では看護部から数名、事務方から数名、4人に囲まれて緊張したのを思い出します。それでも、教え通りに面接を進めることで見事採用となりました。
転職する時の不安は?勤め始めてどうだったか?
転職前はかなり不安でした…。
産婦人科はある意味特殊な部署です。一般病棟からの転職ではないため、老年看護に対する知識と経験が不足していました。現代の日本は高齢化社会です。精神科とはいえ、そこにいる患者さんも高齢化しています。
- 着いていけるだろうか…
- 新しい分野で分からないことが多いのでは無いか…
- 新人時代のような勉強づくめの毎日が始まるかもしれない…
と不安に感じていたことを思い出します。
以前の職場では3年勤めていたため業務や知識も安定し、リーダーなども行えるようになってきた頃です。それがリセットボタンを押して、再びゼロからのスタート。どうしても不安は拭えません。
- 変に知ったかぶりをしない
- 分からないことは分からないと伝える
- 人の話を素直に聞く
これを念頭において初日を迎えました。幸いなことに人間関係にも恵まれ、不安な気持ちはすぐに消えていきました。3ヶ月もすると仕事をこなせるようになりました。
精神科の看護師の仕事
まずは、仕事内容を箇条書きにしてみます。
精神科看護師の仕事一覧
- 検温
- 身体拘束、隔離患者のチェック
- 電気ショック療法の介助
- 精神症状以外の症状(皮膚トラブルなど)に対する薬剤塗布
- 作業療法へ出かける患者の送迎
- 入浴、補整、トイレ、食事介助
- 点滴、注射、採血
急性期の看護
精神科特有の仕事
- 電気ショック療法の介助
- 身体拘束にともなう観察とケア
- 作業療法への送迎
これらは精神科ならではの仕事といえます。どこの精神科病院も、急性期や慢性期といった具合に病棟が分けられています。急性期の病棟では、まだ症状の激しい患者さんもおり、自傷・他害の恐れがある方もいらっしゃいます。そういった方の安全を守るため、身体拘束がやむを得ない場合もあり、それに付随する観察やケアを行います。また、注射による即効性を求めた薬剤の投与も頻繁に行われます。
慢性期の看護
一方で慢性期の病棟は、時間の流れが穏やかです。一般病院では考えられないほど、長く入院している方もいます。
注射や点滴といった侵襲性のある看護は少なめです。その代わり、コミュニケーションがかなり大切になってきます。他愛のない患者さんとの会話から、その日の患者さんの精神状態を察知し、悪化の傾向があれば医師に報告します。また、常に不安に悩まされている、モノを買いすぎてしまう、手を洗いすぎてしまう等、病気の影響で日常生活に支障をきたす症状もあります。「どうしたら改善できるか?」患者さん、他スタッフと一緒に相談を行います。
一般的な看護師とはちょっと違った仕事と言えます。私が経験したのは物を片付けられないケースです。病室に物が溢れかえって片付けができない、その患者さんと一緒に解決へと進んでいきました。
精神科の看護は、1日、2日で結果が出るものではありません。長い病歴を持つ患者さんが多いので、すぐに相手を変えようとするのではなく、長期的な視点で関わることが大切です。コミュニケーションが好きな方には向いていると思います。工夫してコミュニケーションをとり、それに患者さんが応えてくれたとき、「やっていて良かった」とやりがいを感じます。まさに「心」に寄りそう看護の原点だと思います。
最後に
以上、私が精神科看護師のご紹介、転職体験談になります。
余談とはなりますが…残業はありませんでした。現在は体調も落ち着き、楽しんで仕事が出来ています。

はじめまして、看護師の森(もり)です!産婦人科を経て、現在は精神科看護師として勤務しています。