【旅行業の仕事辞めた】サービス残業が多すぎてきつい…3年勤めた旅行代理店の退職体験談

長時間残業

「長時間残業」

大きな社会問題になっています。

 

それでも、長時間残業をしている方はまだまだいるでしょう。

「月に◯時間まで」

と管理してくれている会社もあれば、そうではない会社もあります。

 

・営業時間が決まっていない店舗勤務

・ノルマのある業種

・外回りが多い営業職

どこまでが業務なのか分からず。家に仕事を持ちこむこともあるでしょう。

それは「サービス残業」となってしまいます。

 

私が勤めていたのは旅行業です。

華やかで人気の職業です。

私にとっても憧れの仕事でした。

 

しかし、実際はサービス残業が当たり前。

終電帰宅に休日出勤。

という過酷な現場でした。

 

それでも

「苦労してやっと入れたんだ…」

と自分を納得させる日々。

旅行業界は人気のため倍率が高い業界です。

 

「どの仕事もこれくらいは残業がある」

同僚たちと支えあい、毎日を頑張っていました。

 

でも、その生活を続けるのは無理だったのです。

時間がたつにつれて、体に不調が出てきました。

 

「私は何のために働いているの?」

それが分からなくなっていくのです。

それだけ追い込まれていました。

 

限界になるまでがんばりましたが…

私は退職という道を選びました。

 

私と同じように、サービス残業が多くて大変な思いをされている方へ。

「人生の中での仕事とはなにか?」

と考えるきっかけとなるように、体験談を書かせていただきます。

お読みいただけると嬉しいです。

 

憧れの旅行業界に勤務

 

「採用」

それを聞いて私は有頂天でした。

 

大変な仕事であるとは知っていましたが、それでも嬉しい気持ちが勝っています。

「きつい仕事でもなんでも頑張るぞ」と思っていました。

 

就職説明会では、仕事内容が厳しい話を聞いていましたし、たくさん勉強が必要であることも分かっていました。土日に出勤すること、お店の開店時間が早いことも理解していました。

 

それでも、大好きな旅行を仕事にしたかったのです。

 

OB訪問にきた先輩の話も背中を後押ししました。

「大変な仕事だけど、やりがいがあるよ。」

「頑張ると研修もあって、旅行にもいけるよ。」

「たくさんのお客さんを笑顔にできるよ。」

 

やる気にあふれていた新卒の22歳の頃。

「仕事が生活のほぼ全てになってもいい」という気持ちで入社をしました。

 

夜が帰れない…ご飯が食べられない

 

まず、私の会社にはタイムカードはありませんでした。

勤務時間をだれも管理していません。

 

そして帰りは毎日終電。

・来てくれた方の接客

・予約など電話での対応

お店があいている10時間…ずっとお話をしていました。

閉店するころには接客疲れでクタクタに…。

 

そして、閉店後の業務がとてつもなく多いのです。

・お客様からのメール返事

・航空券、ホテルなどの予約手配

・請求書発行、入金の確認などの経理

・旅行予定表の作成

これだけではありません。

 

旅行は季節ごとに新しい商品(ツアー)が出てきます。

パンフレット用意、新しいツアー作成、はたまたミーティングまで・・・

 

本当に本当にきりがないのです。

旅行が売れれば売れるほど仕事が増えていきます。

 

そうすると、帰宅時間は夜12時。

疲れ果てていて夕食をとる気力がありません。

それでも、無理して深夜に食べてしまうこともありました。

どちらにしても体には悪い生活です。

 

まだ新人で仕事効率が悪いから…頑張れば改善する

だったら良かったのかもしれません。

 

ですが先輩、上司も同じような状況です。

みなで仲良く終電コース。

 

残業代はありません。

勤務時間=お店の営業時間

と書かれていますので。

 

「閉店後にやっている作業は仕事じゃないでしょ?もっと仕事ができれば営業時間内に終わるでしょ」

と社長から言われているような気がしました。

現場のスタッフなんてどうでも良いだろうな…それが悔しかったです。

 

旅行チラシ配り、朝にもサービス残業

 

帰りが遅く睡眠時間はほとんど取れません。

だからこそ朝はゆっくりしたいのですが・・・

 

終電までに仕事が終わらず仕事を残して帰ると、翌日は早出出勤になり仕事をする必要がありました。それ以外にも月2回のチラシ配り、もちろんサービスです。

 

勉強会、ミーティング、取引先との交渉、本社での会議…

常に寝不足でふらふらです。

 

お給料が良ければ耐えられたのかもしれません。

でも、給与は20万円程度。

時給で考えると…コンビニでアルバイトをしたほうがマシです。

 

おまけに休日出勤もある

 

お休みは週に1〜2回。平日に交代でとることが出来ます。

 

疲れをとるためゆっくり休みたい…。

と思ってもそれが出来ません。

終わらなかった仕事をやりにいく必要があります。

 

それ以外にもイベントがありました。

・旅行イベントのお手伝い

・関係者パーティ

・勉強会

全部休みの日です。

会社のため、自分の人脈づくりのため、自分の知識のため、に行く必要がありました。

 

ただでさえ、サービス業なので土日は休みではありません。

たまの平日のお休みでも、お友達と会うことはほとんどできなくなっていきました。

 

夜も寝れないし朝も起きれない

 

新卒で入ってまだ20代。

若いとはいっても体がだるくて疲れもとれず、年々積み重なっていきました。

 

「仕事ばかりの生活になってもよい」

と覚悟をして入社をしたのですが、それには限度がありました。

 

最低限の時間(睡眠、食事)すら確保ができません。

精神的にも追い詰められてきました。

 

私だけではありません。

同僚たちもなにかしら体調不調を抱えていました。

過労で倒れる人もおり救急車がきたことも一度や二度ではありません。

みんなギリギリの中で働いていました。

 

もう限界…私辞めます

 

自分の憧れの仕事。希望の仕事。

お客様に喜んでいただいた時の笑顔。

この仕事をしていていてよかった。

 

それでも、年月が過ぎすると仕事をする価値が分からなくなってきました。

心も体も壊れてしまいそう、もう限界ギリギリ。

 

3年悩みながら働いた、もういいでしょ。

ここまでよく頑張った。

私は退職という道を選びました。

 

仕事が全てでは無い

 

仕事から離れて1ヶ月。

友達と会っていろいろ笑って。

会えなかった母親、父親に会って。

 

人間らしい日々を送れている気がします。

だんだん「また仕事したいな」という気持ちになってきていますが、もう少しだけこの時間を楽しみたいと思っています。

 

今の便利な環境があるのは、たくさんの人が一生懸命働いているからだと思います。

だからこそ、その中に加わらないといけない。その気持ちも分かります。

 

でも心も体も壊れてしまったら治すのは大変です。

私はその一歩前に行動が出来て本当に良かったです。

 

残業が大変、自分の時間がない、仕事に悩んでいる。

もしそうであれば自分のせいにするのではなく、環境を変えてみても良いのではないでしょうか。

無理だけはしないでください、それを願っております。