私の仕事は「プロジェクトエンジニア」です。そう聞いてどんな仕事か想像できるでしょうか?大半は初めて聞く言葉、何も浮かばないのが普通だと思います。
一口にプロジェクトエンジニアといっても働く業種は様々です。私の場合は建設業界でコーディネートを行う調整係です。
- 客先との調整
- 社内の調整
- 官庁との調整
- 実働する建設業者との調整
1つのプロジェクトを行うのに、たくさんの「調整」が必要となります。その窓口となり取りまとめるのがこの仕事です。プロジェクトエンジニアの仕事をして3年が経ちました。
- プロジェクトエンジニアとしての仕事はどう?
- 給料はどう?
- 残業は多いのか?
- やりがいは何?
この記事は勤めて分かった「プロジェクトエンジニアとして働くのはどうなの?」をテーマとします。正社員として建設業界で働きたい方の参考になると嬉しいです。
なぜプロジェクトエンジニアを選んだのか?
聞きなれもしない職種「プロジェクトエンジニア」、私がこの仕事を選んだ理由は2つあります。
1つ目はコミュニケーションを使って調整する仕事をしたかったこと。人との繋がりを意識しながら、人と協力して学術的ではない能力・人格を最大限に利用した仕事をしたくて選びました。
2つ目は大きな仕事をしてみたかったこと。一人でできることがたかが知れています。ただ、協力すれば対応できる範囲はどんどん広がります。他者と協力しながら自分の能力以上の仕事をし、短期的にも長期的にも人の役に立つことがしたかったです。
就職説明会で話を聞き「やりたいのはこれだ!」と直感で思いました。入社してからもその思いは変わらず、考え方に合っていました。
プロジェクトエンジニアに向いている方
- 学生時代(社会人経験)で遊び企画を取りまとめるのが上手い
- 人付き合いが苦手でなく、むしろ好き
- 友人と友人を繋ぐのが上手い
その仕事になるのに必要だったことは?
一般的な就職活動を経て新卒入社しました。大学は化学系、大学院は生物系でした。ただ、もともとの得意分野は数学・物理で、学術的には得意分野を活かせていないと感じていました。そのため、自分の得意を活かすような仕事をしてみたいと常々考えておりました。
そのため、就職活動では自分の性格や能力を活かせる仕事をメインで考えていました。実際の内定先は、研究内容等を度外視し、性格やポテンシャルを考慮したうえで内定を頂いたと考えています。会社も即戦力としての期待は全くなかったと思います。ただ、早く戦力になってほしい、自力で育ってほしいという感じでした。
プロジェクトエンジニアの仕事内容は?
会社によって多少内容は違うと思いますが、私がやっている仕事一覧です。
- 客先調整(業者同士を繋げる)
- 社内調整(部署同士を繋げる)
- 予算管理
- 工程管理
- 書類作成
プロジェクトが始まってから終わるまでの間、様々な調整を行い、必要に応じて資料を作成する仕事です。メインの仕事は各種調整・書類作成ですが、それ以外にも大小さまざまな仕事があります。教科書的な指導がほとんどなく、様々な現場を経験しながら仕事を覚えていくのがほとんどです。
業務の幅が広く、調整が難しいことに対して調整を行います。プロジェクト1つ1つが違うため、一辺倒な仕事がほとんど通用しません。経験値を積めば積むほど仕事が出来るようになっていくのが面白みがある点です。
給料はどう?
プロジェクトエンジニアの給与
私の場合(新卒3年目)
月給 25万
賞与 4〜6ヶ月分
年収 420万
これに残業代もつくため、実際の給与はさらに多くなります。周りではもっと貰っている友人もいますが、私が際立って給与が少ないとは思っていません。福利厚生がしっかりしている会社であれば、生活コストも少ないので不満に思うことはありません。
残業は多い?
残業は月平均60時間くらいです。
一般企業と比較しても残業は多いと思います。最近は制限も多いので削減傾向ですが、それでも実際問題として突発業務はどうしても無くなりません。プロジェクトも納期があるので仕方のない問題だと思います。残業が多いのは建設業界の特徴です。
休日はどう?
担当JOB(プロジェクト)によって大きく異なります。暦通り休めることもあれば、土曜日出勤・祝日出勤・日曜日出勤もあり得ます。先が読みづらいという意味では、旅行の計画も立ちづらいですが、思いきる勇気があれば、計画的に休むことができます。
プロジェクとエンジニアのやりがい
「プロジェクトエンジニアのやりがい」を4つ紹介いたします。
- たくさんの部署とのつながり
- 自分の判断で仕事が出来る
- 様々な経験を持つ方とのつながり
- 様々な資格習得
やりがい1.たくさんの部署とつながりがある
日々調整業務を行っているので、多数部署との協力が不可欠です。工程調整するにあたって担当者の状況を知ることも必要のため、コミュニケーションを円滑にとることは重要な定常業務となります。
またそれに伴い、他部署の仕事概要や考え方を知る機会も多く、知見の幅はすぐに広がっていきます。やる気があればそこから深めていくこともできるため、成長スピードはかなり早いと思います。
これといった専門性がなくとも、自然と知識の幅が広がっていることが多く、質問されてもある程度の内容については回答できるようになってきます。実際、他部署からよく専門外の質問を受けますが、経験年数を重ねるごとに想像できる範囲・回答できる範囲が広がってきました。
やりがい2.自分の判断で仕事できる
調整を行う立場のため、慣れてくると自分の思った方向に全体を向けることが可能になります。もちろん他者に依頼してやってもらうため、調整範囲は限られてはいますが、全体的には思ったように仕上げることができます。ただ、信頼感を勝ち取らないと、そもそも言うことを聞いてくれないこともありますので、指示しやすい環境づくりは必要です。
やりがい3.様々な経験を持つ人と仕事ができる
社内だけでなく、客先や下請け会社とも関係を持つ必要があるため、通常とは比べ物にならないくらい幅広い人物との繋がりをもつことになります。仕事しやすい人もいれば、相容れない人もいます。仕事がしやすい人だけとしかつながらなければ成長の幅は限られます。自分の見識を広げ、対応力を高めるためには、かなり良い環境が整っていると思います。
また、今まで考えたことのないようなアイデア・話が出てくることもあり、立場や経歴の違いがある人と仕事以外でも関係を持つことが可能のため、会話するだけで楽しいというのもあります。
やりがい4.様々な資格を習得できる
建設関係の資格は多数あります。資格マニアにはおすすめです。実務経験も得られ、転職や再就職の際のメリットになります。私は簡単な資格から、年2個以上のペースで取得するようにしています。
最後に
この仕事について3年目、まだまだ勉強の身です。その中で私が感じたことを記事として書きました。この仕事は人間として成長が求められるためとても奥深いものです。何年、何十年もかけて築き上げるものだと思っています。
プロジェクトを実施することでそれは経歴として残ります。いざ別の会社へ転職しても、あるいは別業種にチャレンジするときも、活かせる実績となります。