【パニック障害で仕事を辞めた】病気知らずの私が治療と向き合った体験談

心の病

私はこれまで病気とは無縁の生活を送ってきました。子供の頃から楽天的で、どちかというと明るい性格でした。

 

それがまさか…

仕事のストレスでパニック障害を発症しました。

 

この記事では

  • パニック障害とはなにか?
  • パニック障害の症状について
  • 私がどんな治療法をしてきたのか

について記事にしていきます。

 

パニック障害とは

パニック障害

突然おこる息切れ、動悸、ふるえ。このままでは死んでしまうと強い不安に陥る病気。環境の影響大。誰にでもなる可能性がある。

私が体験したのはまさにこの症状です。

 

不安症や心配性だからなる、といった話ではありません。この症状が出ると脳の働きがふだんと変わってしまう。だから治療が必要だ、と聞きました。

 

どんな人がなりやすい?

「女性」「10〜20代の若者」

担当医師からはそう聞いています。私はどちらも当てはまりますが、実際は誰にでもなる可能性がある。それは環境によるものです。

 

治療法は?

「通院」「服薬」

一度なってしまうと長期治療が必要となります。発症から1年経ちますが、まだ通院しています。そして薬もかかすことが出来ません。

 

補足

うつ病と併発する

といわれています。私も同時にうつ病を発生しています。両方の治療を同時に行っていて、まだまだ仕事復帰は難しい状況です。

 

私がパニック障害になるまで

希望した仕事に勤めて1年。本当に楽しい日々でした。

 

一変したのは社会人2年目。社内異動で問題あり上司がやってきます。新人つぶしで有名です。私が気に入らなかったようで、ありとあらゆるパワハラを受けました。

 

たった1ヶ月で限界をむかえることに…

仕事帰りの車中でなんの前触れもなく症状が出ました。

  • 意識が飛ぶような感覚
  • めまい
  • 吐き気
  • 動悸

 

パニック障害に出る症状そのものですが、その時は病気とは思っていませんので、状況が飲み込ません。

 

「やばい、わからないけど死んでしまう」

そんな感覚でした。わけがわからなくなるほど、すごい衝撃だったのを思い出します。

 

「このまま運転していては危ない」と思い路肩に駐車して休憩をとりながらなんとか帰宅。ソファーに座ったとたんまた同じ症状が…。

・血圧が急に上がるような感覚

・手足のしびれ

 

旦那に助けを求めました。救急車を呼んでください…。救急車の中でも落ち着かず暴れていたそうです。記憶があまりありません。

 

「脳梗塞なの?この若さで死ぬの?」

とにかく不安だったことだけは覚えています。到着後に脳検査をしましたが異常なし。とりあえず命にかかわる病気ではなく一安心。

 

その変わりに想像もしていない一言。

医者「おそらくパニック障害です」

 

その日は症状がおさまり帰宅できましたが、明日にでも心療内科へ行きなさい、とのお言葉。

 

「そんなに症状がひどいの?」

「明日て…そんなに急病なの?」

不安でいっぱい。考えれば考えるほど、よけいに体調は回復せず。そこから闘病生活が始まりました。

 

やっぱりパニック障害だった

 

「昨日はなんだったんだろう?」

というくらい翌朝は体調が回復しました。旦那も心配してくれて、いっしょに心療内科へ行くことに。

 

  • チェックシート記入
  • 医師との面談

合わせて1時間ほどかかりました。

 

結果は

  • パニック障害
  • うつ病と併発
  • 服薬が必要

 

病気と無縁の私がこんなことになるとは想像していませんでした。なかなか現実は受け止めれないもので、自宅に戻っても心は休まりませんでした。

 

お休み…でも過呼吸症状

 

会社へ報告したところ、1週間休暇を頂くことになりました。

 

「気分転換にどっか行こう」ということでデパートへ。いつものようにデパートを見て回っているとパニックの症状が出てきました。

 

「人がいる所でどうしよう、何とかしなきゃ…」

そう思えば思うほど呼吸が苦しくなり過呼吸に。あわててトイレへ。しばらくすると発作は収まりました。

 

「仕事中じゃないのに…」

休みでデパートに行く。前は楽しかっただけの時間。それすら怖い。一人で外出はもう出来ない。

 

仕事へ復帰するも…限界で休職へ

 

「仕事をしないといけないという責任感」

そして薬があるし何とかなるだろうと思っていました。それはすぐに打ち砕かれました。今まで当たり前にやってきた事が全て辛いのです。

 

・子どもの参観日

・運動会

・お祭りなどの行事

どのイベントに参加しても呼吸が荒くなり、血圧が上昇するような感覚になりました。

 

「またあの苦しい思いをするんじゃないか」

「また死にそうな感覚になるのではないか」

不安で頭はいっぱいです。考えれば考えるほど、よけいに苦しくなっていきます。

 

医師からはこう言われていました。

  • 不安や恐怖から逃げれば逃げるほど悪化する
  • まずは原因となっている不安や恐怖を少しずつ克服しよう
  • ゆっくりで大丈夫、一緒に頑張りましょう

 

治さないといけない、仕事しないといけないと焦っていましたが、この言葉がきっかけで休職し静養することを決めました。

 

認知療法・認知行動療法

 

認知療法・認知行動療法とは?

なにかが起きた時に「良いか」「悪いか」で判断してしまいがち。悪いところにばかり目を向けると、不安や恐怖が増えてしまいます。悪いところもあったけど、こんな良いところがあったよ、気持ちを楽にし行動をコントロールする治療法

休職を機に自宅に引きこもるようになっていきました。

 

日に日に「生きることがつらい」とまで思うようになり、医師に相談したところ勧められたのが「認知行動療法」です。

 

目標を低く設定する➝クリア出来たらご褒美

といったシンプルな仕組みです。

 

私の目標は外出すること。初めはコンビニ、次はスーパー、そして症状が出たデパート。そんなのカンタンでしょと思わるかもしれませんが、いつ発作がくるか分かりません。不安になりながらも取り組み、1つずつクリア。自分にご褒美を与える、これを繰り返していました。

 

 休職中も通院し治療をしていましたが、やはり病気の原因となったのは仕事のストレス。休職中とはいえ在籍している以上は、完全な回復は見込めません。続けていると「治らないかもしれない」とも言われ退職を決意しました。

 

大好きだった仕事ですが、辞める時は肩の荷がおりた気がします。この退職が回復への一歩目だったことは間違いありません。

 

最後に

 

1年たった今でもパニック発作、うつ症状は完全には消えていません。

 

通院、服薬が欠かせません。パニック障害は一度発症すると、長期にわたり治療が必要になります。 パニック障害は仕事のストレスだけが原因ではありません。誰しもが発症する可能性があります。

 

少しでも不調があるなら無理せずに早めに対処してください。恥ずかしいことはありません。私はパニック障害を抱えていますが、病気と向き合って、いつかまた仕事をしたいと思って頑張っています。