【清掃の仕事辞めた】上司が厳しくて休みがなかなか取れない…家庭を優先して辞めた体験談

上司トラブル

私たちがふだん使う病院、駅、図書館には必ず清掃員がいます。様々な場所で人知れず活躍をする職種、そのうちの一人として私も働いていました。

 

私が勤めていたのは「パチンコ店」です。馴染みがない方も多いと思いますが、パチンコ台、床、トイレ、スタッフの休憩所、掃除する箇所がたくさんあります。

 

この仕事を始めたのは20歳の時。世間一般には「掃除のおばちゃん」のイメージが強いと思いますが、私のように若い年代も少なからず存在します。

 

私の勤め先は20〜30代の女性スタッフしかいませんでした。歳が近いこともあり人間関係は良好、楽しく仕事ができていました。

 

「このままだったら良かったのに…」

今でも悔しくなるときがあります。

 

数カ月後、厳しい上司になり休みがなかなか取れなくなります。家庭が疎かになり、結果として退職を選びました。

 

雇用形態が変わり上司が変わった!

  • 直雇用
  • 外部委託

清掃業は2つのパターンが存在します。

 

直雇用は、施設(パチンコ店)との契約になります。上司はパチンコ屋の店長、専門家ではないのであまり厳しくはない代わり、お店が潰れでもすると契約解除で仕事がなくなるリスクがあります。

 

外部委託は、私が清掃業者の一員として所属し、パチンコ店は清掃業者と契約を結びます。上司は清掃業者、教育がしっかりして厳しい代わりに、お店が潰れても他の場所で働くことができます。

 

勤め始めはパチンコ店の直雇用という勤務形態でした。しかし、スタッフの人数がなかなか揃わず、求人募集をかけても人員補充が出来なくなりました。店長は直雇用を辞めて、清掃業者に外部委託することに。

 

「他の業者と契約するなら…私たちは解雇?!」

そんな不安を抱えていましたが、清掃業者に所属させてもらう形で決着となりました。

 

同条件(時給、勤務時間)で契約をしてもらえたので安心したことを覚えています。しかし、それも束の間のこと。

 

やってきた上司はとても厳しく、私が数カ月後に辞める原因となる人物でした。

 

土日休みはありえない!

パチンコ店は土日、祝日に多くのお客様がいらっしゃいます。その分だけ清掃員が必要になりますが、常に出勤できる人はごくわずか。

 

家庭があるとどうしても土日両方出勤は難しいのです。

  • 「土曜日だけ出てくれば良いよ」
  • 「代わりのスタッフを見つけてくれれば良いよ」
  • 「GW帰省?良いですよ!戻ってきたら週末お願いしますね」

 

直雇用時の上司は、優しい言葉をかけてくれていました。スタッフ同士の連携もしっかりしており、シフトは何とか埋まる状況でした。

 

それが上司が変わって一変します。

  • 「サービス業で土日に休むなんて有り得ない」
  • 「子供がいて出勤できないならどこかに預けてこい」
  • 「それが出来ないならシフトを減らすぞ」

 

言っていることは正論です。しかし、小さい子供を抱えるママワーカーが多く、現実はそう簡単にはいきません。その上司は常に職場にいるわけではなく、ふらっと様子を見て帰っていきます。

 

顔を合わせたときには、とくに話をすることはありません。きつい発言は必ず電話で言ってきます。

 

言葉を選ばず言うと「陰湿」な印象をどうしても受けます。会社とスタッフの距離がどんどん離れていくのを感じていました。

 

帰省連休をめぐり上司と衝突!

当時、私は既婚で子供無しでした。主人もサービス業で土日はほとんどが出勤です。そのこともあって、シフトの埋まらない土日に積極的に出勤していました。

 

「〇〇(私)さんのおかげで本当助かるよ」と同僚は言ってくれますし、なにかあれば今度はこっちが助けるからね、とも言ってくれます。

 

その機会が訪れたのは、主人の実家に帰省する時(青森県)でした。勤め先は神奈川県でしたので、かなりの日数が必要となります。土日をはさむのは申し訳ないので、平日のみ5日間でお願いをしました。

 

「代わりとなるスタッフもいるので大丈夫だろう」と思っていましたが、上司からの返答はNGでした。シフトは埋まっているので1つの問題もありません。しかし、許してくれなかったのです。

 

  • 「サービス業で連休は有り得ない」
  • 「自分の実家でないなら、あなたが帰る必要ないんじゃないか?」
  • 「どうしてそんな遠方に実家があるやつと結婚したんだ」

こんなことを言われました。もちろん直接ではなく電話で…。

 

帰省は年に一度きり、頻繁に帰るわけではありません。これまで貢献してきた思いも強く、絶対に言い返してやろうと決意をしました。

 

上司がいつも電話で伝えてくる理由は、面と向かっては強く言えない性格だからです。直接会って話がしたいとお願いし、押し通して連休を頂くことができました。

 

私のような気の強い性格であれば、面と向かって戦うことができます。ですが、そのような性格の人ばかりではありません。

 

中には思っていることを言えず飲み込んでしまい、精神を病んでしまうスタッフもいました。

 

  • 「学校から連絡、子供が熱を出したので早退させてほしい」
  • 「子供がインフルエンザ、看病でお休みが欲しい」

子供あるある話です。周りも充分に理解していますし、子供のためにも早く帰ってあげて欲しいとみなが思っていました。

 

ただ一人をのぞいて…。

 

あの上司は二つ返事で許すわけがありません。電話口でさんざん文句を言った挙句、「とりあえず帰っていいけど、こういうのは本当に迷惑だから今後絶対にやめてよ」と強く言い放ち、電話を切られたそうです。

 

その方はとても穏やかで思いやりのある優しい性格の方でした。電話の後、悔しくて嗚咽するほど泣いてしまいました。それを目撃した私は慰めることしかできず、歯がゆい思いをしました。

 

「私が上司に意見すべきか…でも…」

もしかしたら、矛先が他の人に向いてしまい嫌な思いをさせてしまうかもしれません。そう思うとなす術がありませんでした。

 

結局、その方は日常生活を送ることが困難なほど、精神を病んでしまい退職されました。

 

続くように退職者が一人、二人…。次第にシフトを埋めるのが厳しくなっていき、残ったスタッフの負担が増えていきます。

 

1日12時間以上の勤務、週一度の休みが当たり前になっていき、私自身も体調を崩すことが多くなりました。

 

最後に

 

当時、私は子供を授かることを夢見ていました。ですが、激務による体調不良が続き、月経不順になってしまいました。

 

医者にはこのような状態が続けば妊娠することは難しいと言われ、我に返りました。

 

このままこの職場で働き続ければ、精神的にも身体的にも良くないと思い退職に至りました。清掃業すべてがこのような状況だとは思いません。

 

ただ変な上司はどこにでもいます。無理して体を壊して、本当に目指すものを失ってはいけません。