マタハラで仕事を辞めました…。「女は妊娠するから男のほうが良い」と言った非常識な上司、残念な職場に嫌気がさしました。

会社への不信感

妊娠は嬉しいことですよね。それと同時に初めての妊娠は不安でいっぱい。その人によって悪阻(つわり)の程度、体調の変化は違います。仕事を続けたくとも、その時になってみないと状況が分からないのが本音では無いでしょうか。

 

私ははじめての妊娠で「マタニティーハラスメント」を受けて仕事を退職しました。いわゆる「マタハラ」です。

 

  • 同じようにマタハラで悩んでいる
  • 妊娠してこれから仕事のことで悩んでいる

同じような状況の方へ何かの参考になるのではと、私が受けたマタハラ被害について書いていきます。

 

職場は男性社会!女性はダメだと言い放ったダメ上司

 

私は高校卒業後、地元の企業でフロント事務の仕事をしていました。その企業は地元では有名な企業。入社した時は周りに喜ばれたものです。

 

社員は全体で50人ほど、そのうち女性は私を含めて5人だけ。残りは全て男性です。男性率90%の「男社会」といえます。しかも、支店長は男女差別する人。日常的に「男性は!女性は!」というダメ上司でした。

 

ダメ上司

女は結婚したらどうせ辞めんだ!妊娠したらすぐ辞める!だから男の方がいいんだ。ダハハ。

と飲み会で話しているのを耳にしました。

 

上司が男女の差別的考えだったら…。その下の社員も同じ考えになるんじゃないの…。

 

当時はまだ独身でしたがすごく心配になったのを思い出します。それから数年後、結婚して妊娠することになります。当時抱いた不安は的中してしまうのです。

 

マタハラの始まり、女性社員は…無視?!

 

フロント事務という仕事のため基本はデスクワークとなります。ですが、力仕事も少なからず存在していました。深さ30センチA3くらいの大きさがあるダンボールに、蓋も閉まらないくらい書類が詰まってるものを1階2階を何往復、かなり過酷な作業でした。

 

また、自動車関連の企業だったため中古部品が納品されます。かなり重い部品ではありましたが、これを持つのは事務の仕事です。妊娠前からつらい仕事だという認識がありました。

 

病院で妊娠を確かめた後すぐ上司、先輩である同僚へも報告しました。「力仕事の手助けをお願いするかもしれません」とお願いをしました。その当日は変わりに運んでくれましたが、面白くなかったのでしょう。マタハラは女性社員から始まりました。

 

おはようございます!

先輩

……(無視)

 

あまり私のことが好きでは無かったのかなと…とすごく悲しい気持ちになりました。男性社員も同様です。私と目があった途端どこかへ行ってしまいます。

 

つわりも少しずつ始まりました。食べづわりだったので空腹で気持ち悪くなります。仕事中は食べれないため飲み物でなんとかしようと思ったのですが、逆に気持ち悪くなることもありました。

 

すいません。吐き気が酷くて…更衣室で少し横になっていいですか?

男性社員

別に無理しなくていいんだけど、大丈夫なの?帰ったっていいよ

 

すいません、まだ仕事もあるので体調が良くなったら戻りますので…

男性社員

あっそう、どうぞどうぞ

 

周りの社員はみんな睨むような目でこちらを見てきて、影で色々話してるのも聞こえていました。私はここにいてはいけないのでは、そう思うほど追い込まれていきます。

 

切迫流産の危険性!自宅安静も理解はされず…

 

その日は土曜日、朝からお腹の違和感がありました。お昼頃出血。急いで救急へ行くと”切迫流産”の診断で自宅安静が必須。トイレ、風呂、ご飯以外はベッドで横になるようにと。

 

週明けに診断書を提出します。仕事は医師からのOKサインが出ないと復帰は出来ません。次の診察までは数日あります。少なくともその日までは自宅安静、さらに解除になるか延長するかはそこで決まります。「復帰時期未定」と診断書にも記載してありました。

 

「診断書があれば会社も理解してくれる」と思った私が甘かったです。

 

男性社員

もしもし、具合はどうですか?

 

ご迷惑をおかけしすみません、今はだいぶ落ち着いてます

男性社員

そうですか。それで、いつから来れるんですか?

え?いや、ですから次の診察が何日なので今は分からないと…

男性社員

……そうですか、ガチャ。

 

これと同じ内容を毎日です毎日!酷いと1日2回も。ここまでくるとただの嫌がらせとしか思えません。私はだんだんと「妊娠は悪いことだったのかな…」とふさぎ込むようになっていきます。

 

引き継ぎする時間もなく自宅安静になったこともあり、仕事内容でため息つかれるのは毎回のこと。教えたりもお礼も言われず、反対に小言を言われることが日常茶飯事に。

 

「もう嫌…」

旦那に泣きながら訴えたことは何度もあります。

 

いよいよ職場復帰するも…居場所なし

 

ようやく自宅安静が解除されました。日常生活に戻れることになり職場へも復帰。「また今日から頑張ろう」と気持ちを入れ替えて会社へ向かいました。

 

朝礼が終わり仕事をしようと席に座ると、私の仕事のものが全部ありません。不思議に思って先輩へ聞いてみると全員で割り振ったから「仕事しなくていいよ」の返事…。

 

あの…私にも仕事を…。何か割り振ってくれませんか?

先輩

いえ、大丈夫です、座っててください

 

出勤しても1日何も仕事をさせてもらえず終わる。その繰り返しです。「私はここに居てはいけない…」地元では有名な企業、名残惜しかったですが限界でした。私は退職を決意します。

 

最後に

 

その会社には相談窓口は無かったので、1人でずっと考えて考えて…悩み抜いて。最後は旦那に相談。妊娠報告してから先輩から冷たくされて、自宅安静中もしつこいくらい電話が来て、やっと職場に戻れたと思えば仕事を全部取り上げられて。全てを話しました。

 

旦那「うん、辛いよな。お腹の子のためにも今は仕事より体を大事にするべきだと思う。そんなことする人たちと一緒に仕事してたらいつまた切迫流産になるかわからない。辞めよう」

 

背中を押してくれました。救われました。

 

私のようにマタハラで苦しんでいる方は多いと思います。無理して仕事する、ストレスを我慢して残り続ける。それは出産に悪影響になります!子供を優先して!と今だからこそ思います。マタハラするような企業に残る価値はありませんし、育休明けに同じ目に合うことは目に見えてます。

 

あの時行動してよかった。辞めてよかった。元気な息子の姿を見るたびに心から思います。