【看護師】子育て優先で高齢者施設のパート勤務に変更!10年勤めた大学病院から思い切って転職した体験談

転職体験(看護師)

私は高校を卒業した後、3年過程の看護専門学校へ通い、看護師免許を取得しました。市立看護専門学校であったため、実習は市民病院であることがほとんどでした。

 

市民病院は築年数が古く、病院としての規模もあまり大きくはありませんでした。新しく、綺麗な病院で働きたい希望があり、就職を機に大学病院へと就職しました。

 

その日から…

あれよあれよと10年が経ちました。

 

  • ICUで実績を積んだ
  • 子供が生まれた
  • 子育てに奔走して両立が出来なかった
  • 高齢者施設のパートに転職した

「子育てと仕事の両立がなかなか難しい…」と考えている看護師さんへ向けて、私の体験談を書いていきます。

 

ICUでの経験、そして妊娠

看護師としての技術を磨きたいと考え、ICUを希望し、配属となりました。想像していたよりも緊迫感や責任が重い、厳しい環境でした。対象者は乳児から高齢者と幅広く、見たことのない器械だらけ。分からないことが分からない状態でした。ミスなくこなすために、仕事が終わったあとに同期と大学の図書館へ通い、勉強するのが日課でした。

 

「看護学校も辛かったけど…現場はその比じゃない…」

 

精神的に何かに追われていると感じるほど、切羽詰まった毎日を送ります。それでも一つ一つ、経験と知識を積んでいきます。「いつまで続けられるか分からない…」と不安に思っていた気持ちはどんどんと小さくなり、あっという間に月日が流れます。

 

4年目に差し掛かった春、妊娠していることが分かりました。看護師は女性職場ということもあり、産休や育児休暇は取得しやすいです。まだまだ、看護師としての経験は浅く、もっと働きたい、育児と両立したいという気持ちが強かったため、退職は考えず復帰する選択肢を取りました。

 

子育てに奮闘、そして1年の育休を終えて

出産、子育て。

看護師という立場上、一般人よりは理解しているつもりでしたが…大変でした。

 

それでも、1年間しっかりと休ませてもらったこともあり、育児に集中できた日々です。はじめての経験で分からないことばかり。それでも、時間があるため気持ちにも余裕があります。この時は、復帰後に「看護師」と「育児」の両立がいかに難しいか想像できていませんでした。

 

育休後は手術室への配属となりました。勤務して分かったのですが、子育てに向いている部署と言えます。手術室への異動は病院側が配慮してくれたのだと思います。

 

〈手術室〉子育て両立に向いている理由

  • 土日や夜間が当直
  • 他病棟よりも看護師の配置が多い
  • 急な休みに対応しやすいそのため

 

しかし、経験のない私は毎日が必死でした。たくさんの器械の名前から、医師に合わせた手術準備や器械の渡し方。とにかく覚えることが多すぎて大変でした。

 

毎朝3時起き!子育てとの両立難しい!

子供は1歳数ヶ月。一番手間暇がかかる時期は過ぎましたが、それでも大変なことには変わりありません。当然ですが、子育ては初めてのことばかり。毎日がパニックでした。

 

  • 朝3時 起床、勉強
  • 5時 家事、朝食準備
  • 6時 子供を起こして準備
  • 7時 出勤

 

削れるのは睡眠時間だけ…。子育てと仕事の両立、その大変さを身にしみて感じており、どうにかしなければという思いが募っていました。

 

主人は不定期な仕事だったこともあり、家事育児にはほとんど参加せず。私がどうにかしなければいけないのですが、看護師を続けたいという気持ちが強く、それだけで踏ん張っていた気がします。

 

第二子妊娠、そして時短勤務

そんな大変な毎日を1年半ほど過ごしたところ、第二子を妊娠したことが分かります。しばらくして、産休と育児休暇を取得。子供二人になって大変さは増したが、仕事がお休みの分だけ育児に集中が出来ます。

 

1年はあっという間に過ぎて…看護師としてまた復帰します。勝手知ったる手術室への復帰でした。上の子の保育園お迎えがあるため、勤務時間を減らした時短勤務に変更しました。業務内容は分かっていたので、新しく勉強することは少なく、その分だけ育児にあてることが出来ました。

 

しかし、その生活が出来るのも時間の問題です。

 

時短勤務は3歳で終わり!そして退職

私の勤務していた大学病院では以下のように決まっていました。

 

時短勤務→3歳になる前日まで

 

3歳になったとたん、夜勤と休日出勤が始まります。時短勤務であれば、一日のうち少なくても子供と接する時間があり、一緒に眠ることができていました。夜勤が始まれば、残業もついてきますし、夜間保育の検討も必要となります。

 

「これ以上、子供と一緒に過ごす時間を減らしたくない…」と育児を優先する形で、10年勤めた病院の退職を決めました。

 

高齢者施設でパート勤務

正職員で働くのは難しいと感じたため、私が選んだのはパート勤務です。もちろん看護師としてですが。看護師資格は優秀なもので…パート勤務でも時給はかなり高い設定になっています。ちなみに、私は時給1800円で勤務をしております。さすが国家資格!

 

職場は高齢者施設です。大学病院と比較すると身体的にも精神的にもとても楽。穏やかな時間が流れています。これまでの経験を生かして、新しい場所でも技術は同じように使えます。また、勤務時間にもゆとりがあります。30分前に手術室に入って準備しなきゃいけないってこともありません。勤務開始10分前に医務室へ入り、契約時間に終了して帰ることができます。

 

子供と過ごす時間が増えた!

子供と一緒にいる時間は、朝も、帰宅後も増えました。「今日はお団子にしてー!」と子供たちがしてほしい髪型に結ってあげることが出来ます。帰宅後は一緒に外で遊ぶ時間ができました。

 

最近の子供たちは一緒に同じ空間にいて、共有してほしいと思っているそうです。今まで勉強、仕事、家事に追われ、一緒に遊ぶことなんて出来ませんでした。時間ができた今だから、子供たちが一緒に遊んでほしいと私のところへ来るのだと思います。そして、私もそれに応えることができます。

 

今の世の中は共働き夫婦が多く、同じように悩んでいる方は多くいらっしゃると思います。実際、家族の時間が減ることや保育園、学校、学童、夏休みなど夫婦共働きのため時間調整ができないと悩んでいる先輩方をたくさん見てきました。

 

私は子供たちと多くの時間を共有したいと思い、働き方を変えました。変えたことによって、私が本当にやりたい仕事ではなくなりました。それを後悔することもあります。「今の働き方は本当に正しいのか?」と何度も思うことはありました。

 

それでも、この選択が正しかった。5年後、10年後にそう思うのでしょう。子どもたちはあっという間に巣立っていきます。今しか無いのです。

 

最後に

 

子供たちの母親は私だけです。これを読んでいるあなたもそうです。私は両親が共働きでしたが、夕食は家族みんなで食べて、休日は一緒に外出をしていました。家族で過ごす時間はかけがえのない時間であり、家族を結ぶ大切な時間だと思います。

 

子供が大きくなり、子供たちが学校や友人たちと多くの時間を過ごすようになった時に、また自分がやりたいことに挑戦したら良いと思います。看護師の正職はありがたいことにたくさんあります。パート勤務でも勉強すること、学ぶことはたくさんあります。その中で、少しずつ経験を積んで、子供たちの手が離れた時にすぐ働ける環境を今から作っていきたいと思い、私は努力しています。

 

同じように「子育て」「仕事(看護師)」の両立に悩んでいる方へ、私の体験談が参考になることを願っています。