【いじめ体験談】子供のときに親の転勤がきっかけでいじめられた!体験談と解決した一つの方法

転勤

転校生はいじめの標的になることがあります。

 

日常の学校生活に突如として現れる転校生。

「違う人」「違うもの」です。

 

子供はときとして残酷です。

違うものをからかったり、バカにします。

 

太っている、メガネをかけている、発達が早い等、大人からしたら「それがどうした?」と理由でもいじめの対象となります。

 

転校生は分かりやすい「自分とは違った人」です。だからこそ、その子に問題があろうがなかろうがいじめられてしまうことがあります。

 

僕が実際に体験した「転校していじめられたこと」を思い出して記事にします。

・転勤族で子供がいらっしゃるお父様、お母様

・これから転校する可能性がある方

へ向けて参考になれば幸いです。

 

はじめは周りから注目されて

 

僕が転校したのは中学1年生の5月。

入学して1ヶ月たった頃です。とても不安を持って転校初日を迎えましたが、その不安はかきけされました。

 

みんな優しく話しかけてくれました。

前の学校、勉強のこと、趣味とか。なにかあれば助けるね、といってくれた友達もいました。

 

何日かすると周りも落ち着いてはきますし、僕もこちらから話を広げないと友達はできません。冗談も交えて話す機会が増えました。

 

それが今思えば間違いだったのかもしれません。

「頭いいね!」と声をかけられ「脳みそつまっているからねー笑」と返答をしました。あとあと聞くと、裏で「調子のっている」と言われていたようです。

 

もともと内気だったのですが、この機会を逃したら友達も作れない。だからこそ無理をして冗談を言っていたのかもしれません。何気ない一言でしたが、これが最初のきっかけになったことは事実です。

 

初めての「いじめ」

 

1ヶ月くらいすると学校にもなじんで友達もできてきました。そのうちの1人が「中野くん」です。中ちゃんは身長がクラスで一番低くて、僕が二番目。整列でいつも一緒に並ぶことがきっかけで、話す機会も増えていきました。

 

野球部に入っていて丸坊主、ちょっとさわやかで可愛らしい見た目の男の子です。家も近いので一緒に登校もしてくれました。

 

とある日、地元の祭りがあるので誘われて一緒にいくことになりました。新しい土地で、新しい友だちと一緒に祭りにいく。自分はここにいていいんだ、受け入れられた気持ちです。

 

楽しく過ごしていましたが、帰りにちょっとした事件が起きました。大好きなベビースターを、ガバっと開けて口をつけて食べていました。流し込みです。

 

おれも食べるのに…汚いんだけど!!」

 

と大声で怒鳴られました。僕のお金で買ったのに「なぜ?」という疑問が思うその前に、中ちゃんが爪をたてて顔をつねってきました。

 

「ごめん…」

傷つけられたのは僕だし納得もできないけど謝ることに。

 

幼稚園から小学校卒業まで何年も過ごしてきた友達。田舎なので生徒も少なくみんなが家族のようなそんな存在。

 

だから文句を言うとか、喧嘩の仕方は分かりません。中ちゃんにやられたことは理不尽だけど、その抵抗の仕方がわからない。だから言いなりになってしまっているのです。

 

もともとこの学校出身だったら結果は違ったのかもしれません。残念ながら僕は転校生。深い友達はいないので、中ちゃんを失ったら困るといった弱さがありました。

 

エスカレートするいじめ

 

ドラマで再現されるいじめは、机で落書き、全員で無視、トイレの上から水といったものでは無いでしょうか。

 

僕が受けたいじめは違っていました。

中ちゃんからの「束縛」です。

束縛と聞くと男女間を想像しますが、子供同士でもあるのかもしれません。

 

やり方はいたってシンプル。

中野くんが指示をする。

言うことをきかないと暴力をふるう。

これを繰り返す。

(中ちゃんて気安く呼ぶなと言われ、2ヶ月目には呼び方が中野くんになります)

 

「一緒にいろ」というのが主な指示です。

ただ一緒にいる分には構いませんが、それが授業が始まっていようが遅刻だろうが関係ありません。僕は真面目な生徒でしたので、授業に遅れて先生に怒られるというのがつらかったです。

 

「遅れるから授業に行こう…」と言うと「おれに文句言うのか?」とこぶしがとんできました。

 

顔にはいつも傷があったと思います。親も心配はしていましたが、いじめられていることが恥ずかしく相談はできません。「友達と激しく遊んでさ…」とごまかしていました。

 

中野くんは野球部、部活が終わるまで待っていなければいけません。夜7時くらいまでポツンと教室にひとり。先生も周りの友達も心配しますが、もちろん本当のことは言えません。言ったのがバレたらまた暴力を受けます。

 

待つことよりも、周りに「いじめられている」と思うのがやはり恥ずかしかったんだと思います。それが一番つらかった。

 

なぜ束縛するのか?そしてなぜ抵抗できないのか?

 

いわゆる「洗脳」に近い状態だったんだと思います。

 

転校してきて友達が1人もいなくなる。

➝なんとか友達を作ろうと頑張る

➝優しくしてきてくれた友達へ依存する

➝態度が豹変しても友達を失いたくない

 

このような心理状態だったのかな、と大人になって冷静に判断することが出来ています。

次第にエスカレートしていっても感覚が麻痺していくんですね。

 

中野くんはなぜ束縛したのか?

はっきりとは分かりませんが、もともと友達が少なかったのが原因ではないかなと。

 

いきなりあらわれた転校生、話してみると気が合う。

他の友達と仲良くしている…取られたくない。

そんなことを考えていたのかもしれません。

 

中野くんは母親を病気で亡くしていて、父親はほとんど家にいない家庭でした。

いじめは絶対にダメで許すことはできませんが、可愛そうな環境だったのも事実です。

 

いじめが終わった

 

1年続いた「いじめ」に終わりがきました。

また僕が転校をしたからです。

父が転職をして勤務先が変わりました、それにともないこの学校での生活も終わりを迎えました。

 

転校が決まる前、中野くんのエスカレートは止まらなくなっていました。

・家出するから一緒に家をでよう

・夜中に抜け出してこい

・たばこ買ってこい 

など

 

どれも出来ないので適当にはぐらかす、そして暴力を受ける。

両親もこの頃になるといじめに気づくことになります。

 

父が転職したのは仕事の都合と話していましたが、たぶん僕が理由です。

くやしいし、申し訳ないけど…

「やっと終わる、助かった…」

というのが本音。

 

いつも優しく寄り添ってくれた両親に感謝です。

 

転校生=いじめられるではない

 

中学2年生から転校先で学校生活を送ることになりましたが「いじめ」というものは起きませんでした。

 

友達に囲まれ平穏な毎日を送ることができました。それが当たり前なのかもしれませんが…

 

転校生はいじめのターゲットになりやすいと書きましたが、それは事実だと思います。でも必ずしもそうではありません。環境は本当に大事です。

 

いじめられる人はどこにいってもいじめられる、と心無いことを言う人もいますがそれが違います。

どんな人でも環境次第でいじめのターゲットになります。

 

いじめに立ち向かうのは困難です。

自分で学校を変えることができません。

大人と違って逃げることができません。

人生を変えることができません。

 

大人になり子供ができたのがきっかけで転職

 

いじめられていたのは20年前の話。

いまは一児の父親となりました。

男の子です。

 

独身のときは転勤あり企業に勤めていましたが・・・

今は転勤なしの会社へ転職をしています。

 

ずっと同じ仕事、職場にいるとその環境が当たり前に思えてきます。

父が転勤ありの企業に勤めていましたし、家庭よりも仕事が重視されるのは間違いありません。

 

でも僕は嫌でした。

いじめられてつらい思いをしたからこそ、この子にはそんな思いをさせたくありません。

だからこそ、転職へと踏み切ることにしました。

 

・子供が生まれる前に転勤なしにしたい

・もう子供がいて転校させたくない

・子供がいじめを受けている

という方

 

もちろん今の仕事を続けるのがベストです。

ただあんな思いをさせたくはありません。

 

僕が使った方法はリクナビNEXT です。

僕はこだわり条件を「転勤なし」で設定していました。

転職するかは別として情報をひろっておくのは大事です。

 

大手のリクルートが運営しているサイトなので、とにかく求人が集まってきます。自分が希望する条件にチェックしておけばメールが届くし、自分で検索することが出来ます。

 

子供ができるとやることは増えるし、奥さんはつわりで大変だし。心の余裕がなくなり気づくと出産。そして「いつか考えよ…」となあなあに。事前に準備しておくのが肝心です。

リクナビNEXT

 

子供に寄りそってください

 

いろいろ書きましたが、一番大事なのは子供へ寄りそってあげることだと思います。

父は転職することで僕を救ってくれました。

 

でも一番嬉しかったのは、いつも優しく見守ってくれていたことです。

いじめられていることは恥ずかしいから相談できないけど、いつも近くにいてくれました。

それが支えになったことは間違いありません。