【看護師の転職】看護師が活躍する〈病院以外〉の職場をまとめてみました。

仕事紹介(看護師)

看護師の資格を保有して、働いている看護師は全国に約142万人以上います。(厚生労働省 2014年衛生行政報告より)

 

看護師の就業先

  • 病院 75%
  • クリニック10%
  • 介護施設 6%
  • その他 9%

 

ほとんどが病院、クリニック、介護施設で働いています。その他はわずか9%しかありません。10人いたら1人しかいない働き方となります。

 

では、その他の看護師はどこで働いているのでしょうか?一般的にあまり知られていないかもしれませんが、看護師の働く場所は意外なところにありました。

 

  • 仕事内容は?
  • どういった人物像が求められるか?

分かったことをまとめていきます。

 

1.治験コーディネーター(CRC)

製薬会社が新薬を開発した場合、そのまま新薬を臨床の現場で使用するのではなく、新薬の効き目や安全性、副作用などを確認するために「治験」を行なった上で、国から認証をしてもらいます。

 

その「治験」を行うときに参加してもらう被験者と企業、治験に参加する医師や看護師の橋渡しをする役目が「治験コーディネーター(CRC)」です。

 

「治験コーディネーター(CRC)」は看護師の資格が必ず必要なというわけではありませんが、看護師のこれまでの臨床経験や医療の知識が戦力となります。

 

治験コーディネーター(CRC)の仕事内容

治験前

 

研修会に参加して、治験に使う資料を作成する。医師に面会し新薬の症例にあった被験者を紹介してもらう。求人誌で募集する場合もあります。被験者に対して治験前に内容説明して、日程調整をする。曖昧な説明はトラブルのもとになるので、慎重な対応が求められます。

 

治験中

 

被験者の検査数値を観ながら、副作用の症状があれば速やかに医師、薬剤師に報告を行います。また、被験者が不安に思うこともあるため、精神的なケアサポートも仕事の1つになります。

 

被験者と一番近い距離にいるのが治験コーディネーター(CRC)となるため、検査に関わる方との橋渡し役が求められます。具体的には、医師、他看護師、臨床検査技師、薬剤師、製薬会社の連絡役となります。

 

治験終了後

 

治験の報告書を作成して、医師に提出します。

 

治験コーディネーターの一番の役割

 

一番求められる役割は「橋渡し役」となります。

  • 治験に参加する被験者
  • 治験を実施したい製薬会社

この両者を繋ぐのが重要となってきます。治験がうまく進行するように、事前説明や同意、日程調整や新薬の服薬の確認、副作用の有無を確認、精神的なサポートもおこないます。

 

意外かもしれませんが、コミュニケーション能力と管理能力が重要となってきます。その他にも治験用の資料、報告書を作成するのでパソコンのスキルが必要となってきます。気になるお給料ですが、平均月収30万円となります。

 

筆者

化学が好きな方には良いですね。私にはちょっと無理ですが…

 

2.企業看護師

一般企業に勤める看護師です。企業では「労働安全衛生法」により、職員の健康管理をすることを義務づけられています。

 

企業看護師は職員の健康診断を行うために、日程調整して健診がスムーズに行われる様にサポートしていきます。そのほか検査結果に問題があれば、職員と面談し健康指導や再検査のため受診する様に勧めます。

 

そのほか、職員が病気になったり怪我をした時は応急処置をして、医師に報告し受診に付き添います。

 

企業看護師の仕事内容

検査

 

検査内容や実施日を企画して、検査看護師をサポートする仕事も担います。検査内容を医師(産業医)に報告を行い、検査結果次第で職員に対する健康指導(運動や食生活の改善方法など)再検査のための受診を勧めます。

 

職員の怪我や病気の応急処置

 

仕事中の怪我や体調不良の応急処置を行い、改善しなければ医師(産業医)に報告します。重症であれば、病院を受診させるよう勧めます。企業看護師は高度な治療は行わず、初期治療が役目となります。

 

メンタルヘルスケア

 

現代病といわれる「うつ病」を予防、ケアする仕事です。職員が仕事をするうえでストレスを抱えていないか?それによって、うつ傾向がないかを把握、サポートを行います。必要があれば、カウンセリングをおこない心療内科の受診を勧めます。

 

病院と違って一見健康的な方を相手にした仕事となります。そのため、治療よりはケアが重要となる仕事といえます。企業看護師も、コミュニケーション能力が必須になるのは言うまでもありません。

 

その他、健診のデーター管理、報告書作成、業務連絡メール等、パソコンのスキルが必要となってきます。お給料は平均約25万円です。一般企業に勤めるため、会社によっては大きく変わることがあります。

 

筆者

夜勤がない&土日休みのは大きいですね!

 

3.保育園看護師

保育園は保育士だけでなく、看護師も働いていることがあります。保育園看護師の役割は、主に子供達の健康管理となります。

 

保育園看護師の仕事内容

 

子供の怪我や病気の応急処置

 

子供が転んだり、身体をぶつけたりして怪我をした時の応急処置、発熱や風邪などの体調不良の看護を行います。必要な時には病院の受診に付き添うこともあります。

 

子供の健康指導、健康管理

 

子供の身体測定(体重、身長など)を実施します。保護者や保育士へ「子供の感染症予防」のための情報提供、手洗いの仕方などを指導する役目があります。

 

感染症予防のための清掃

 

子供が使う遊具、テーブルなどの消毒、清掃を行います。

 

保育園看護師は、子供の着替えやトイレの介助、オムツ交換、食事の手伝いをして、手が空く時間は子供達の遊び相手をしてあげます。

 

  • 子育てを経験したことのあるママナース
  • 子供好きな看護師
  • 小児科経験がある

これらの方にはオススメの職場です。新卒で入るには物足りませんが、一定数の経験を積んでからは、仕事の選択肢に入るかと思います。給与はあまり良くなくて、平均20万円です。

 

筆者

子供好きには良い職場ですね!

 

4.献血ルーム

「献血」は日本赤十字社が行っています。この日本赤十字社で働く看護師になります。輸血の検体のため採血します。専用の献血ルーム、移動献血バスが職場となります。

 

献血ルームの仕事内容

 

受け付け問診をして、バイタルサイン測定、献血できるかどうか採血して検査を行います。問題なければ、穿刺して採血装置の操作を行います。採血中は体調不良がないかよく観察を行い、体調不良時には対処します。

 

献血ルームは当然ですが、採血業務が中心となります。そのため、採血スキルが必須能力となります。「採血が得意で好きだ!」という方でなければ務まらないかもしれません。

 

針は16から18Gと太い針を使うことになります。スキルがないと血液提供者に苦痛を与えてしまいます…。給与は平均25万円です。

 

筆者

私は採血が苦手のためここで働くことは出来ません…

 

最後に

 

いかがだったでしょうか?

 

看護師は病院やクリニック、介護施設の医療機関以外でも活躍することができます。病院の業務や人間関係に悩んでいる方、ブランクで働き出せない方、看護師はこのような働く場所もあります。ぜひ参考にしてみて下さいね。

 

 

この記事を書いた人
aya

看護師歴12年です。現在は子育て、夫の転勤でパート看護師やっています。クリニック、病院で合計4回転職しています。