「看護師」に憧れる女性は多いと思います。
- 女性でも高収入
- 就職・転職しやすい
- 国家資格が必要で仕事には困らない
- やりがいがある
私もそのうちの一人、小学校の頃から看護師になることを夢見ていました。好きだった医療ドラマの影響もあると思います。
ただし大きな問題が…

勉強が嫌い…そして苦手…
言葉は悪いですが…頭がよくありませんでした(笑)看護学校に入るには、それなりの学力が必要ですが、平均にも満たない水準です。それでも、二浪の末に看護学校に合格。現在は看護師として働いており、夢を叶えたことになります。
- 看護師になりたい!
- でも…勉強が苦手
そんな学生さんに向けて。私が経験した浪人のこと、合格したこと、看護師になったこと、体験談を記事にしていきます。
1回目の受験は見事に撃沈!
定時制の高校に通っていました。中学校の時にイジメにあって不登校、勉強も疎かになってしまい選んだ進路です。小学校の時から持っていた夢は一度たち消えましたが、高校で再燃します。
「もう1回ここで頑張って看護師になりたい」
単位制だったため、好きなように時間割りを組むことが出来ます。そのため、看護学校を受験出来る科目を選択していました。しかし、勉強の苦手な私は、推薦や指定校を取れる成績ではありません。残された道は筆記試験である一般入試のみでした。

大学は無理だろうけど…専門学校なら大丈夫でしょ!
受験自体をあまく考えていましたが結果は見事に全敗!!!
しかし、看護師になることは諦めきれません。両親と相談して来年もう一度挑戦することにします。看護学校を目指す「浪人」になりました。
一度目の浪人時代
何度も言いますが…とにかく勉強が苦手です。環境を変えるため、大手予備校に通わせてもらいました。その予備校のカリキュラムは高校とはまるで違うものでした。
大手予備校、浪人生メニュー
- 出欠を取ったあと、まずプリント問題を解く
- 各自の時間割りで授業を受ける
- その他の時間は自習室で勉強
というサイクルでした。勉強が嫌いな私にとっては厳しい環境です。まるで地獄のようです。しかし、人生で初めてちゃんと勉強に向き合ったのかもしれません。
こうしてあっという間に時間が経ち、二度目の受験です。
結果は…また全敗でした⤵

やっぱり私にはダメなのかな…
諦めようかと思いましたが…家族の支えもあって、来年またまた挑戦することになります。二浪が決定です。基礎的な学力は上がっています。次こそは何とかなる、という気持ちも後押しをしました。
「諦めてしまったら1年間全てが無駄になる」と母親が言ってくれました。看護師になった時、この二浪を笑い話にしてやる、そんな前向き思考に変わっていったのを思い出します。
看護助手アルバイトをしながら二浪生活
また1年浪人生活を続けるにあたって問題がありました。それはお金の問題です。予備校に通うにも、受験をするにも多額の費用がかかります。昨年と同じ環境で浪人をすることは難しく、アルバイトも並行して行うことになります。
私が選んだのは「病棟の看護助手」です。助手ですので医療措置は行わず、資格も不要です。受験では面接もあるため、その話題になるとも考えました。
受験を希望する学校と繋がりのある病院を選びました。期間は4〜10月の半年間です。仕事内容は洗い物や掃除、患者さんの食事の配膳や下膳、配茶、シーツ交換、身体を拭く用のホットタオル配り、オムツ交換、入浴介助などです。看護師さんを間近に見ることで、看護師に対する思いは強まるばかり。

今後は看護師として帰ってくる!!!!
そう決意しました。
またまた不合格…夢を諦めるべきか?
そんな思いとは反対に、また夢を絶たれることになります。
10月末日、勤務最終日の前日です。勤めている病院に隣接する看護専門学校、こっそり一般推薦で受験していました。その合格発表日です。
結果は…不合格⤵
今まで何度も見てきた文字、不合格。その受験では、まず書類選考があり、その後に筆記試験と面接のはずだったのですが、書類選考で落ちたのです。

受験すらさせてもらえなかった…
悔しい思いでいっぱいです。勉強してもダメ、面接すらさせてもらえない、こんなにも自分は不必要な存在なんだ。猛烈な挫折を味わいました。今度こそ看護師を諦めよう…。
同じ医療系という理由で、歯科衛生士になろうかな…。母に相談すると大反対をされました。
- 目指したものを諦めるのか?
- つらさから逃げるのか?
- これまで勉強してきたことを無駄にするのか?
私にはとてもきつい言葉でしたが、応援してくれているからこその言葉であったと感謝してます。
ついについに合格!!!
次に受ける学校が決まっていました。これがラストチャンスかもしれない!思いを全てぶつけよう!
結果は…合格⤴⤴⤴
今まで散々ついてきた「不」の文字がありません。何度も何度も見返しました…合格です。間違いありません。嬉しさのあまりに仕事中の母に電話、声を震わせて喜んでくれました。帰ってきてから2人で泣きながら抱き合って、喜んだのを覚えています。
支えてくれる母親、家族がいたからこそ、勉強できない私が看護学校に入ることが出来たのです。
看護専門学校に入学!とにかく勉強が大変な日々
看護学校の勉強や実習は、受験勉強とは比べものにならないくらい、厳しいものでした。苦労の連続です。
実習は記録で評価をされます。膨大な量の記録は、ただ書けばいいというものではなく、全てに根拠を求められます。実習担当教員、臨地実習先の指導者(看護師)から何度も何度も赤ペンが入り、翌日の朝にはその修正分とマストで提出しなければならない大量の記録類。毎日その繰り返しで寝られない日もありました。
2人の指導者から受ける指導に違いがあったり、自分の考えた看護に納得がいかないこともあり、実習中に泣いたこともありました。
しかし…
- 自分の席がある
- 授業や定期試験を受けられる喜び
- 実習は看護師に向かって進んでいる道のりという実感
私は他の誰よりも喜びを噛み締めていました。人一倍強く学校生活を過ごしていました。それは、浪人時代の悔しさを忘れていないからです。
私が合格した分、誰かが不合格になっています。看護師を諦めた子もいるかもしれません。私のように浪人をして回り道をしたかもしれません。その人達の分まで私は頑張らないといけないのです。

絶対に良い成績をキープしてやる!!!実習も乗り越えてやる!!!
こんなに強い思いを持ち続けられたのは、たくさんの失敗があったからです。もし、ストレートで合格していたら、どこかで挫折していたのかもしれません。
これを取らないとダメ!看護師の国家試験を迎える!
いよいよ看護師の国家試験を迎えます。この資格が無いと看護師として働けません。受験は1年に1回だけ、不合格になったらまた遠回りをします。
- 「もう二度と不合格なんて文字は見たくない!」
- 「今度こそ全てが無駄になる!」
- 「でも怖い…」
強い気持ち、恐怖感、トラウマ。
学校長から頂いた一言が印象的です。「国家試験に合格できなかったら、ただの人間になります」と。それは、いくら苦労して看護学校を卒業できたとしても、資格がなければ看護師にはなれない、ただの人間。という意味です。それほど合格は大前提なのです。必死に勉強をしました。浪人のときよりも勉強しました。
結果は…合格!!!!

やっと看護師になれる…涙
苦労を共にした仲間、両親と泣きながら喜びました。高校を卒業してあのまま看護学校に行っていたら、きっと成績も悪くて、国家試験に合格することは出来なかったと思います。
2年間の浪人生活は決してムダではありませんでした。「終わりよければ」といいますが、まさにその通りです。あの辛さ、悔しさを味わったからこそ、看護師になれんだと確信しています。
メッセージ
いろいろ回り道をしましたが、現在は一般病棟に勤める3年目の看護師です。
入職後は4人受け持ちから始まり、最終的には日勤で12人を担当します。実習では1人の患者さんを担当させて頂くので、こんなに患者さんと関わる時間が減ってしまうのか、と悩むこともありました。また、女の世界なので人間関係に悩むこともあります。そして避けて通れないのは、患者さんの急変や死です。
先日、同じ職場にいる10代の看護助手にこう言われました。「〇〇さん(私)を見て看護師さんになりたいと思いました!憧れの看護師さんです!」

え?私が憧れ?恥ずかしい…けど嬉しい♪
二浪して苦労してなった看護師。まだまだ仕事が出来ているとは思いませんが、一人の心を動かすことができているのです。それでも、小学校の時に思い描いていた憧れの看護師になれているか悩むこともあります。
悩んで、乗り越えて、ずっとその繰り返し。それが看護師、そして仕事なんだと思います。何年も何年も苦労してやっと叶えることが出来た看護師、悩みながらも更に磨いていきたいと思っています。
- 「勉強ができないから看護師は無理…」
- 「不合格ばかりで…もう諦めようかな」
そんな方へ、この記事が一筋の光になることを願っています。

はじめまして!現在看護師3年目です。看護師になるまでいろいろ苦労しました…。近々、別病院へ転職が決まっています。キャリアアップが目的、もっと上を上を目指して「看護師」として頑張っていきます。