上司は36時間の長時間残業!自分の将来が不安になり新卒8ヶ月でリサイクルショップを辞めた体験談

長時間残業

「新卒で入社したら3年は我慢」

この言葉をよく聞きませんか?

 

3年しないと仕事は見えてこない。もし辞めるにしても「我慢ができない」とレッテルを貼られる。決して間違いとは言えませんがそれは過去の考えです。

 

私は新卒で入ったリサイクルショップを、わずか8ヶ月で退職をしました。「はやっ!」と思われる方もいるでしょうが労働は限界でしたし、将来に不安しかありません。

 

「上司が36時間連続勤務」している姿。それは数年後の自分と重なる。私はすぐに辞めて良かったですし、転職も困ることなくスンナリと決まりました。

 

  • 新卒で入社したけど仕事が嫌、将来が不安
  • 長時間残業で苦しんでいる

そんな方に読んで頂ければ幸いです。

 

リサイクルショップの仕事

どこの地域にも、リサイクルショップが1〜2店舗はあると思います。近年ではスマートフォンの普及により、誰でも簡単にアプリを使って⾃分のいらない服や物を売ることができるようになりました。

 

しかし、⾒ず知らずの相⼿の取引は怖くてできない、⾃分で梱包し発送するのは⾯倒、そのような方はたくさんいます。そこで役立つのがリサイクルショップです。「いらないものを買い取ってくれるので捨てるよりは良いだろう」と多者がリサイクルショップを利用します。

 

教育無し?オペレーションが存在しない店舗

新入社員として始めの3ヶ⽉間は研修期間でした。全国にある店舗の中でも⼈事教育に優れた店舗に配属され、日々の成長と共に楽しく仕事をしていました。

 

研修期間はあっという間に終わり、いよいよ本勤務が始まります。私が配属された店舗はいわゆるメガ店舗と呼ばれるもの。多種類の商品を取り扱う店舗で、研修先とは比較にならないほど仕事量がありました。

 

ですが、それに反してスタッフが全然足りません。それにともなって、アルバイト・パートの教育が全くできていない状態。極めつけは、店⻑が研修で1ヶ⽉もいない。そして上司2名は最近配属されたばかりだということ。

 

配属先の異常人事

  • 店長…研修で1ヶ月不在
  • 上司…異動してきばかり
  • 社員…人が足りず仕事が追いつかない
  • アルバイト…社員不足で教育受けれない

 

「この店やばいな…」

 

そう思っていたのは私だけではないはず。誰しもが異常なことは理解しつつ、私も仕事をスタートさせました。

 

買取りは無限地獄!いくらで買い取ればいいの?

買い取り作業は地獄でした。「〇〇は100円」「〇〇なら200円」とマニュアルが本来あるはずですよね。この会社には買い取りマニュアルが存在していませんでした。全て店長にお任せ、で肝心の店長は研修で不在という…。

 

研修先ではマニュアルがしっかり作られていましたし、それに該当しないものは知識を持った店長ないし上司が判断をしていました。しかし、このメガ店舗は取扱種類も多すぎるうえ、仕事に詳しい社員が配属されていません。

 

「これ…いくらで買い取ればいいんだ…」

 

知識がまったくないまま、お客様が持って来た商品を買い取らなくていけません。その商品の定価、中古市場の相場も分かりません。下手すると「その商品はなんだ?」と思うこともあります。

 

何よりメガ店舗だったため地域一番のお店です。毎⽇、数え切れないほどの品物が店に持ち込まれました。服だけでダンボール11箱分を買い取ったこともありました。買取査定1件に2時間近くかかる場合もあります。そのため、営業中は買取業務とレジ業務で全てが終わってしまいます。

 

  • 買い取った商品並べる作業
  • 店内の整理

これらの作業は営業時間終了後に行わなければいけません。閉店後、お客様が帰られたお店に残り、⼭積みになった商品1つ1つに値段をつけ、売り場に出していきます。

 

「ふぅ終わった…」

 

そう思ったことは1日としてありません。翌日にはまた同じことが起こります。「買い取ってください」の声を聞くたびに憂鬱な気持ちなります。そして、閉店後にまた陳列。どれだけ働いても次の⽇にはすべて元どおりになる。

 

「買い取りは無限地獄…」⼀体⾃分は何をしているのだろう、なんのために働いているんだろう、何かを見失い始めていました。

 

休みの⽇は眠るだけ

毎⽇毎⽇、商品を買い取るだけで営業時間が終了するため、残業して帰ることがいつの間にか当たり前になっていました。1時間、2時間、4時間と残業時間が長くなっていき、残業2時間で帰れる⽇は「奇跡だ」と感じるほど感覚が⿇痺していきます。

 

休⽇は遊びにいくことなんてありません。溜まった疲れをとるため、そして仕事という現実から逃げるため、眠り続けるようになりました。休みのたびに時間を無駄にしている気がしていましたが、日々の疲れによる激しい眠気に勝てるはずもありません。⼣⽅18時まで寝ていたこともありました。

 

出勤すると上司が36時間働いていた!

3ヶ⽉ごとに本部役職が視察に来る⽇がありました。当日出勤すると上司が出勤しています。ともにお休み、そして遅番勤務者。本来であればここにいない社員です。

 

「いつから働いているんですか?」

 

1⼈は昨⽇夕方出勤してそのまま店で⼀晩働き続けた、もう1⼈は夜に呼び出されて出勤し、今⽇の閉店まで働き続けるとのこと。当たり前のように言っていますが、ともに24時間連続での勤務意味しています。

 

似たようなことはその数ヶ⽉後にも起こりました。研修から戻ってきた店⻑が朝5時まで働き、駐⾞場に停めてある⾞の中で仮眠をとってから再出勤する異様な光景。

 

新しく異動してきた上司にいたっては「36時間」も働き続けていました。つまり、1日半仕事し続けたことになります。ブラックすぎて頭がおかしくなりそうです。

 

私はこの時は入社7ヶ月です。1日の最⾼労働時間は「17 時間」でした。残業時間は8時間です。これだけ働いてもも周りからすればマシと呼べる程度です。

 

本気で「死にたい」と思うほど追い詰められる

「新卒1年⽬で17時間労働、それでは2年⽬、3年⽬は⼀体どれほど働かなければいけないのか?」想像することは簡単でした。

 

「死にたい…」

 

本気でそう思うようになります。逃げればいいのに?辞めればいいのに?と冷静になれば分かるのですが、この時は思考が止まっています。残業に対する感覚が⿇痺していたせいで、働き続けることが当たり前になっていました。

 

それにも関わらず、店⻑からは「もっと働け」「お前は働いていない」と追い詰められます。思考が止まっているので「私が悪いんだ…」「もっと働かなきゃ…」と自分を責めてしまいます。

 

友達に話したら「異常だよ」の一言で目が覚めた

 

「もしも、この交差点で⾞に跳ねられたら明⽇は仕事に⾏かなくてもいいんだ」と末期症状だった私は、深夜に⾃転⾞に乗って帰るたび思うようになります。それが何⽇も続きます。

 

そんなことが続いたとある日、離れた友⼈からLINEで連絡がきました。「元気にしている?」と。社会人になってからは忙しくてなかなか連絡ができていませんでしたが、ふとした連絡が嬉しかったのを思い出します。

 

「それ、異常だよ…やばいから辞めなよ」

 

友人が言ってくれました。「そうなの?このお店おかしいんだ!」と初めて気づきました。やはり洗脳に近い状態だったのかもしれません。みんなこれくらい働くのが当たり前、そう言い聞かされていたので。

 

いずれ私も⼀晩中働き続けることになるだろう。はたして、そんなことに意味はあるのだろうか?このままこの会社(リサイクルショップ)にいていいのか?自問自答しましたが、答えはすぐに決まりました。

 

最後に

 

私はたった8か⽉という短い時間でしたが、退社することを決意しました。学⽣のころに「新卒で⼊社したからには最低でも3年は働かないと転職のときに困るだろう」と友人と話をしていましたし、他にも同じ意⾒を持った友人はたくさんいました。

 

せっかく、⼤学を卒業して⼊社したのだから少なくとも1年は働かなければいけない。そう思っている⽅は多いのではないでしょうか?しかし、そんなに我慢する必要はありません。

 

私は退職後、リフレッシュ期間を過ごし、その後フリーターになりアルバイトとして働きます。

  • 新卒8ヶ月で退社
  • 辞めてから仕事しない期間があった
  • フリーターでアルバイトしていた

「こんな条件なら転職できないだろう?」と思っていたことは、現実ではありませんでした。

 

1年のフリーター生活を終えた後、正社員へと転職に成功。現在も残業がない会社で変わらず正社員として働いています。転職活動をしていたころは、新卒就活のと
きには落ちてしまった会社から内定をもらうこともありました。不思議な事もあるもんですね(笑)

 

すぐに辞めたからといって再就職できないことはありません。不安に思う必要もありません。たった⼀度の⼈⽣です。体、精神を壊してしまっては遅いのですから。