【保育士として働くメリット・デメリット】5年働いた元保育士が教えます

子供と関わる

元保育士のkazです。私は保育園で5年間勤務してきました。

 

たびたびニュースで取り上げられている保育士の仕事環境。「デメリットばかりじゃない?」と思う方が多いのではないでしょうか。

 

昔はよく3K【きつい、汚い、給料安い】と言われていたようで、辞めていく人も確かにいました。私も「元」なので辞めているわけですしね。

 

ただ、仕事が嫌で辞めたわけではなく、子供を他の保育園に預ける必要があり仕事ができなくなったからです。小学生にあがったらまた復帰したいとも思っています。それくらい楽しい仕事でした。

 

この記事では

・保育士になりたいと考えている学生さん

・保育士へ転職希望の社会人の方

私が5年勤めて分かった保育士のメリット・デメリットについて書いていきます。働く前はデメリットばかりに目がいきますが、メリットもたくさんあります。それを再認識して保育士を目指して頑張ってもらいたいと思っています。

保育士になるには?

保育士になるには?

保育士の資格(国家資格)が必要です。合格率は10%くらいと言われています。

10人に1人しか合格しないので難関試験に見えますが、実際は違います。学校を出ていなくても試験は受けれるので、資格ホルダー、記念受験者も多いです。ちゃんと保育士を目指していて勉強したら難しくありません。私の同級生は誰も落ちていませんし(働けなくなるのでみんな必死)

 

 保育士になるための勉強は?

短大、専門、大学の保育士養成講座で学ぶ

私の場合は専門学校でしたね。2年だけなのでけっこう大変でした…。現場実習も多くて遊ぶ暇もあまり無かったなーと。4年制大学に行く友人はうらやましく思う時も。

 

 保育士に向いている人は?

子供が好き

これは大前提です。といいますか、子供が好きでないとやっていけないと思います。「子供がとにかく大好きで給料は安くても良い」という同僚がいましたが、そういう人であれば天職だと思います。

 

保育士はどんな仕事をするの?

保育士は子供と遊ぶだけでなく、様々な仕事があります。

保育士の仕事

・保育の準備(遊ぶもの、作るもの)

・送迎バスの添乗

・朝礼、終礼

・昼食準備

・子供が昼寝をしているときに連絡帳記入

これは通常業務です。七夕や運動会など、イベントが近いとその準備がプラスされていきます。

 

デメリット1.給料が安い!

 

私の給料は…15万円でした。

手取りに換算するとヤバイですね。そのへんのアルバイトの方が稼げます。

 

ボーナスは年2回で月給の2.5倍くらい。

となると年収は250万くらいですね。

ワーキングプアーの誕生です(笑)

 

保育士の給料が安い、と話題になっていますがまさにその通り。実は違うんです、わりと良いんですと言いたいですが、そう現実は甘くない。また、大卒、専門卒で給料は変わらないところがほとんどです。私は専門卒なので気にしなかったですけど。

 

大卒保育士「大卒でこの給料は割に合わねー」と嘆きの声もチラホラ。昇給もありましたけど5年働いて3000円だけ。悲しいものです。

 

デメリット2.モンスターペアレント対応

 

噂にきく「モンスターペアレント」

本当にいますんでご注意ください。

 

「私の子が主役でしょ」

「写真はセンターにして」

なかなか難しい要求をしてきます。保護者同士のトラブルに巻き込まれた時もありました。「預かっている園児の方が大人だなー。どっちが子供なのか分からない」と冷たい目で見てしまうことも。年齢も年上の人が多いので言葉遣いには気を付けないといけません。

 

デメリット3.女性職場特有のギスギス

 

保育士の9割は女性です。想像通り…ギスギス感があります。ハブられた、派閥、陰口は日常としてあります。私の園でも派閥があって大変でした。めんどくさいですねホント…。転勤もないので一度人間関係に問題が生じたら仕事もやりづらくなってしまいます。

 

デメリット4.プライベートで保護者に会うといろいろ面倒

 

「休みの日は仕事を忘れて休みたい」

そう思えば思うほど、保護者と会ってしまうものです。

 

「そちら旦那さん?」

「これから何するの?」

と何度も聞かれたことがあります。変なことは言えません。変に色を付けられてすぐに噂になっちゃいますから。休みの日くらいはそっとしておいて欲しいものです。できれば知らないふりをしてもらいたい。

 

デメリット5.責任感がハンパない

 

子供の命を預かあります。それはそれは重い責任です。子供はたくさん動いて、ときには無理をしてたくさんのことを覚えていきます。ケガをさせないようにと慎重に思う気持ちと、遊びを通して体力増進を狙いたいという気持ちが葛藤します。

 

死亡事故になんてなったら責任の取りようがありません。特にプールの時間は怖くてしょうがありません。常に目を光らせる必要があるため、その日は疲れがすごかったのを思い出します。

 

デメリット6.持ち帰りの仕事が多い

 

週3日は持ち帰りの仕事をしていました。行事が近づくとほぼ毎日でしたね。自宅作業ですので、もちろん残業代は出ません。

持ち帰りの仕事内容

・書類、おたより作成

・発表会の衣装づくり

・壁にはる製作物

・行事イベント準備

主にはこれでしたね。発表会が近づくと毎日のように自宅でミシンと格闘です。実家住まいだったころは母に手伝ってもらってました。

 

メリット1.子供と毎日ふれあえる

 

子供好きにとっては最高の環境!

 

一番かわいい時期を一緒に過ごせるのは幸せそのものです。新しい発見、そして成長を一緒に感じることが出来ます。毎日好きな事ができるのは天職だと思うんですよね!

 

私も独身時代から保育園で勤務していましたが、子供と触れ合えて楽しく過ごしていました。

「せんせぇ〜」て呼ばれる。私を必要としてくれる。にやけちゃいますね。

 

メリット2.成長していく姿を見ることが出来る

 

子供の成長は本当に早い!

おおげさではなく毎日違います。それをそばで見守ることのできるのは幸せです。

 

「昨日できないのが今日はできたね!」とほめてあげると喜んでもっと頑張ろうとしてくれます。前が言えなかった子が「kazせんせぇ〜」と呼んでくれた時は感無量でした。嬉しくて泣きそうになりました。

 

特に赤ちゃんクラスは成長が早すぎ!喜びも何倍もあります!職員同士や保護者とも一緒に感じることが出来るのが嬉しくもあります。

 

メリット3.子供ができたときに子育て楽ちん

 

子育てって大変なんですよねー。私の友達もほんとに苦労している声を聞きます。私にとってはそう難しいものではありませんでした。やはり慣れてましたからね。

 

いざ自分が親になっても仕事で学んだ知識を十分に発揮することができます。学んだことを活かしながら余裕をもって子育てができたと思います。先輩保育士さんからたくさんアドバイスをもらえるので、それも大きかったですね。

 

出産後仕事に復帰した時は保護者の方からも「おめでとう」と言ってもらいうれしかったです。同じ母同士というのは、気持ちを共感できるのでしょうね。

 

メリット4.転勤ないです

 

クラス担任になって翌年に転勤なんて言われたらショックです。「卒園まで見届けたい」とほとんどの職員が思っています。

 

もし転勤になったら…ね。見れないのは胸がはりさけそうです。成長を見届けることが出来るのは最高です。担任になった子が卒園するときの感動ったらありません。涙なしでは語れませんね。

 

小学生になっても関係が続くこともあります。

卒園したお兄ちゃん、お姉ちゃんが「kaz先生ー!」て。

「まだ覚えていてくれたの?…ウルウル」

卒園してからも泣かせないでくれ。

 

メリット5.行事の達成感がやりがい

 

私は子供に関わる仕事しかやったことがないので、バリバリのサラリーマンがこなす仕事の達成感は分かりません。大きな仕事を取った時、企画を成功した時、そういう時に盛り上がるのかと想像しています。

 

保育園の行事もそれに近い、あるいはもっと大きな達成感があります!(たぶん)

運動会、お遊戯会、私のオリジナル企画。

無事に終えた時の達成感は言葉には出来ません。

 

私は不器用だったので、作業に時間もかかり、出来た作品も他の先生には劣っていました。それでも主任に褒めてもらったときは嬉しかったです。保護者の方からも「すごかったね」て言ってもらえることもありました。

 

メリット6.保護者からの「ありがとう」

 

デメリットで「モンスターペアレント」を紹介しましたがそれはごく一部。9割以上は素敵な方ばかりです。保護者の方からの「ありがとう」は嬉しく、仕事をやっていてよかったと感じる瞬間です。

 

卒園式で、保護者の方から寄せ書き、今までありがとうの言葉。

ここでも嬉しくて泣いてしまいました。

卒園式はもう終わっているんだから泣かすんじゃないよ(笑)

 

まとめ

保育士のメリット

1.子供と毎日ふれあえる

2.成長していく姿を見ることが出来る

3.子供ができたときに子育て楽ちん

4.転勤ないです

5.行事の達成感がやりがい

6.保護者からの「ありがとう」

 

保育士のデメリット

1.給料が安い!

2.モンスターペアレント対応

3.女性職場特有のギスギス

4.プライベートで保護者に会うといろいろ大変

5.責任感がハンパない

6.持ち帰りの仕事が多い

 

勤務していた頃を思い出して、メリット・デメリットを書きました。

 

給与、勤務時間など決して労働環境は良くはありません。ですが、保育士にしか体験できない「やりがい」は存在します。今でも本当に戻りたいと思っています。それだけ楽しい日々でした。

 

1日1日がどれも違って、繰り返しの毎日ではありません。それは嬉しいことの連続です。朝は早いし、給料も安いし、体力もいる仕事ですが、保育士は「やりがい」のある仕事です

 

保育士不足の中で、保育士として働いているのは社会にも役立っているということです。これから法整備もどんどん進んで、保育士の待遇も改善されて、もっともっとたくさんの希望者が出ることを楽しみにしています。

 

誇りをもって言える!

「保育士って素晴らしい」