元保育士のkazです。私は保育園で5年間勤務してきました。
・保育士になりたいと考える学生さん
・保育士に転職したいと考えてる人
に向けて
「保育として働くために覚悟すべきこと10個のこと」を記事にしていきます。
保育士になるには?
保育士になるには?
保育士の資格(国家資格)が必要です。合格率は10%くらいと言われています。
10人に1人しか合格しないので難関試験に見えますが、実際は違います。学校を出ていなくても試験は受けれるので、資格ホルダー、記念受験者も多いです。ちゃんと保育士を目指していて勉強したら難しくありません。私の同級生は誰も落ちていませんし(働けなくなるのでみんな必死)
保育士になるための勉強は?
短大、専門、大学の保育士養成講座で学ぶ
私の場合は専門学校でしたね。2年だけなのでけっこう大変でした…。現場実習も多くて遊ぶ暇もあまり無かったなーと。4年制大学に行く友人はうらやましく思う時も。
保育士に向いている人は?
子供が好き
これは大前提です。といいますか、子供が好きでないとやっていけないと思います。「子供がとにかく大好きで給料は安くても良い」という同僚がいましたが、そういう人であれば天職だと思います。
保育士はどんな仕事をするの?
保育士は子供と遊ぶだけでなく、様々な仕事があります。
保育士の仕事
・保育の準備(遊ぶもの、作るもの)
・送迎バスの添乗
・朝礼、終礼
・昼食準備
・子供が昼寝をしているときに連絡帳記入
これは通常業務です。七夕や運動会など、イベントが近いとその準備がプラスされていきます。
覚悟1.給料が安い!
私の給料は…15万円でした。
手取りに換算するとヤバイですね。そのへんのアルバイトの方が稼げます。
ボーナスは年2回で月給の2.5倍くらい。
となると年収は250万くらいですね。
ワーキングプアーの誕生です(笑)
保育士の給料が安い、と話題になっていますがまさにその通り。実は違うんです、わりと良いんですと言いたいですが、そう現実は甘くない。また、大卒、専門卒で給料は変わらないところがほとんどです。私は専門卒なので気にしなかったですけど。
大卒保育士「大卒でこの給料は割に合わねー」と嘆きの声もチラホラ。昇給もありましたけど5年働いて3000円だけ。悲しいものです。
覚悟2.勤務は交代制!出勤時間がバラバラ
保育園はだいたいどこも同じで、2交代もしくは3交代制の勤務になります。早番や遅番もありますし、休日保育もあるので不定休になりがちです。
簡単な勤務体系を紹介します。
早番の場合
7時 掃除、保育の準備
7時半 開園、送迎バスの添乗
9時 朝の会、遊びの開始
11時半 昼食
12時 お昼寝
休憩
15時 起床からおやつ
15時半 遊びながらお迎え待ち
16時 勤務終了
中番が9時~18時、遅番が10時~19時といった感じです。
早番は7時前に出社なのでとにかく朝が早いです。
反対に遅番は帰りが遅くなります。
また、長期休暇はありません。あるのは年末年始くらいですかね、GWだからといってお休みになるわけではありません。連休を取るのも難しいので旅行はなかなか行けないです。行事が近くなると残業も増えていきます。時間外保育をしていると帰宅が遅くなる日もあります。
また、担当するクラスによっては、休憩もまともに取れないことがあります。赤ちゃんクラスは特に忙しい!赤ちゃんなのでもちろんしょうがないですが、ひっきりなしに保育士コール(泣く)がなります。
覚悟3.持ち帰りの仕事が多い
週3日は持ち帰りの仕事をしていました。行事が近づくとほぼ毎日でしたね。自宅作業ですので、もちろん残業代は出ません。
持ち帰りの仕事内容
・書類、おたより作成
・発表会の衣装づくり
・壁にはる製作物
・行事イベント準備
主にはこれでしたね。発表会が近づくと毎日のように自宅でミシンと格闘です。実家住まいだったころは母に手伝ってもらってました。
覚悟4.モンスターペアレント対応
噂にきく「モンスターペアレント」
本当にいますんでご注意ください。
「私の子が主役でしょ」
「写真はセンターにして」
なかなか難しい要求をしてきます。保護者同士のトラブルに巻き込まれた時もありました。「預かっている園児の方が大人だなー。どっちが子供なのか分からない」と冷たい目で見てしまうことも。
覚悟5.おしゃれは出来ません
社会人になったら身だしなみは気をつける必要がありますが、保育士は特にルールが厳しいと思います。
身だしなみ(園により差はあると思う)
・結婚指輪NG
・アクセサリー全般禁止
・ヘアゴムはマスト
・ヘアカラーは黒のみ
・爪は深爪になるくらい短く
子供を預かっているので仕方ない部分は多いですが、おしゃれしたい人には向いていません。また、休日だからといって派手なメイク、服装も出来ません。保護者に見られた場合いろいろと大変です。すぐに噂をするのが女性ですから…。
覚悟6.女性職場特有のギスギス
保育士の9割は女性です。想像通り…ギスギス感があります。ハブられた、派閥、陰口は日常としてあります。私の園でも派閥があって大変でした。めんどくさいですねホント…。
新人時代は特に注意をしましょう。誰がどういう上司なのか見極める必要があります。安易にいくと変な派閥にまきこまれるかも…。最近増えてきた男性保育士、女性に囲まれている分より人間関係で大変かもしれませんね。きっと肩身が狭くて大変でしょう。
覚悟7.とにかく体力は必要
子供の体力は本当に凄いです。常に走って、追いかけて、動き回る。こちらもそれなりの体力が必要です。若いうちは良いですが、加齢とともに体力的にきつくなっていきます。そして、若い保育士に運動系が押し付けられます(笑)
また、風邪を引きやすくなります。子供から病気がうつることも多いので。体調管理は重要です。女性の場合は気になるのが生理の日。生理痛がきついからと言って休めるわけではないですし、座っていられません。実習生がそれで苦労しているのを何度も目の当たりにしました。やっていけばなれますけど、始めは大変です。
覚悟8.プライベートで保護者に会うといろいろ面倒
「休みの日は仕事を忘れて休みたい」
そう思えば思うほど、保護者と会ってしまうものです。
「そちら旦那さん?」
「これから何するの?」
と何度も聞かれたことがあります。変なことは言えません。変に色を付けられてすぐに噂になっちゃいますから。休みの日くらいはそっとしておいて欲しいものです。できれば知らないふりをしてもらいたい。
覚悟9.覚えることたくさん
学校で勉強して、国家資格を取得して、保育士になる。これは終わりではなく始まり。覚えることがたくさんあります。法律、保育指針の改正があるとその勉強が必須になります。
それ以外にも学ぶことはたくさん。
手遊び、ピアノ、折り紙…。
園によってはクラブ活動をしているところがあり、なぜか私は和太鼓クラブを担当しました。もちろんやったことはないので、覚えるのが大変。
あの時の和太鼓の経験…いかされてはいません(笑)
覚悟10.子供ができたらどっちを優先する?
子供が産まれたら大変。どちらかを選ぶ必要があります。
・自分の園に預ける
・他の園に預ける
自分の園に預ける場合
自分の子供を担当することは出来ませんが、他の保護者からしたら「えこひいき」しているのではと思われやすくなります。
運動会、お遊技会などは主役にさせてあげることが出来ません。子供が活躍をすればするほど、保護者からの目線が怖くなります。また、違う保育士が見ることになるため気を使わせてしまいます…。
他の園に預ける場合
まず送迎が大変。早番は7時前に出社するので預けにいく時間がありません。
次に行事です。ほとんどの保育園は行事時期が一緒です。「休みを取って見に行きたい」と思って参加が難しいのです。運動会、卒園式などがくるたびに「自分に子供が産まれたらどうしよう・・・」と悩むことになりました。
まとめ
保育士として覚悟すべき10個のこと
1.給料が安い!
2.勤務は交代制!出勤時間がバラバラ
3.持ち帰りの仕事が多い
4.モンスターペアレント対応
5.おしゃれは出来ません
6.女性職場特有のギスギス
7.とにかく体力は必要
8.プライベートで保護者に会うといろいろ大変
9.覚えることたくさん
10.子供ができたらどっちを優先する?
いろいろ偉そうに語りましたが、私は保育士として働いた5年は楽しいものでした。退職理由は子供が出来たってのが理由で、また戻りたいとも思っています。
それくらい子供といる時間が楽しくやりがいでした。ただ、子供が好きなだけでは保育士は務まらないのも事実です。この10個の覚悟すべきことが参考になれば嬉しいです。