銀行の仕事は良いことばかりではない!ノルマとパワハラがきつすぎ…うつ病になって仕事を辞めた体験談

パワハラ/ノルマ

「銀行勤め」と聞いてどんなイメージを持つでしょうか?

  • お堅い仕事
  • 安定している職業
  • 長く勤められそうな場所

 

いえいえ、実際に働く身としてそんなことありません。私が銀行員として勤めた20代前半、壮絶なパワーハラスメントと無茶なノルマに押し潰されそうになっていました。

 

私が勤めていた銀行は体育会系の金融機関でした。

上司

勢いと根気さえあれば数字はとれる!!!!!

 

こんな社風です。外部から見た銀行のイメージとは違いませんか?それでも前向きな社風に惹かれ「真面目にやっていればノルマ達成も夢じゃない」と本気で思っていました。しかし、それが甘い考えだと気付かされます。

 

  • 営業ノルマがきつすぎる
  • パワハラに悩んでいる
  • 銀行勤めを考えている

そんな方へ向けて、私の体験談を記事にしました。参考になると嬉しいです。

 

異常なノルマ!取るまで帰ってくるな!

まず悩みになったのが「ノルマ」です。この言葉を聞くたび嫌な気分になります…。

 

上司

数字がとれるまでは帰ってくるな!!!!!

 

毎日のように上司に怒鳴られます。ノルマ数値は現実とはかけ離れ、誰も達成することが出来ません。20時まで外回りを強要し、下っ端の営業マン達はただそれに従うしかありませんでした。

 

訪問先は年齢層が高いことが多く、20時ともなると就寝手前の時間です。晩御飯のお邪魔になったり、入浴中の方、すでに眠り支度をしている方もいました。そんなお宅に「保険に入ってください」と飛び込んでいくわけです。話をろくに聞いてもらえないどころか、門前払いが殆どでした。

 

それでも上司は…

上司

取れないはずはない!!よく何も取らずにぬけぬけと店に帰れるな?もう一度訪問先を洗い直してこい!!!

 

これが毎日。ここには書けないほどの罵声を浴びたこともあります。思わず泣いてしまうこともありました。

 

女性営業マンだからといってお構い無し!

ちなみに私は女性ですが、真っ暗になるまで外営業に出されていました。ある時、女性の靴を狙う変質者が出たことがあります。私も被害に合ってしまい、営業用のパンプスを奪われました。怖くて泣きながら裸足で逃げたことも…。

 

怖くてお店に帰っても、私以外に女性営業マンはいません。この恥ずかしい思い、怖さ、つらさを誰にも相談できなかったのです。こうして、悩みはどんどん増えていきました。そして孤独感。これ以外にも、危険な目に何度も遭いました。それでも、夜営業を辞めることは出来ません。ただただ、目の前の数字だけを求める。定期預金、投資信託、保険商品をお願いし、頭を下げる毎日でした。

 

体がおかしい…疲れが取れない

そんな生活が8か月ほど過ぎました。それを境に体調に変化が出始めました。寝ても疲れがとれない日が続きます。まるで鉛を引きずっているかのようです。

 

「おかしいな…でも疲れているだけかな」とたかをくくっていました。しかし、この時点で限界だったのです。少し歩くだけで疲れてしまう状態です。休みがあっても動けないため、仕事と通勤以外はひたすら横になっているような状態でした。

 

さらに、心にも変化が出始めます。ポジティブだった性格だったのが一変、悲観的なことばかりをぼやきます。

私

営業ができない自分でいるくらいなら…早く死んでしまいたい

 

むしろ、死ななければならないのでは…という強迫観念的な考えすら生まれました。この思いが頭の中をぐるぐると巡ります。今考えれば異常なのですが、当時はどうしようもなかったのです。

 

  • 頭も重い
  • 鈍い痛みが時折襲ってくる
  • 立っているのもやっとな時も
  • 便秘、肩凝りが悪化

 

体のあちこちに不調を抱えながら過ごしていました。それでもなお、恐い上司、営業成績のことばかりが気になります。成果をあげるため、毎日エナジードリンクを飲みながら、何とか体を引きずるように会社に行っていました。

 

死にたい…

 

営業配属になって10か月が過ぎました。その頃には、心身ともに限界に達していました。営業周りをしている時に自殺をしようと企てました。マンションの高層階から飛び降りることを決めます。「ここから飛び降りれば、もう厳しいことを上司に言われることもなく、ノルマに追われないで済む…」当時は本気で思っていました。

 

見下ろすと地面に吸い込まれるような感覚に陥りました。ここで初めて恐怖を感じます。足が震えて、上手く体が動きません。5分ほどそんな状態が続いた後、下に老婦人2人が現れます。私が飛び降りようとした場所で話し始めました。それを、きっかけに気持ちが薄れてしまい諦めることにしました。

 

その二人が現れたのは神様からのメッセージだったのかもしれません。本当に馬鹿な計画をしました。

 

友人への相談、うつ病の診断

限界に達していた私は、大学時代の友人に話をしました。ずっと悩んでいることを初めて違う誰かに聞いてもらったのです。「本当にそれはマズいから」と心療内科を勧められます。何度か診察を行って出た診断が「うつ病」でした。

 

休職を考えましたが、周りの性格を考えると理解が得られないだろうと感じました。診断後2か月で会社を退職することになります。上司、ノルマ、営業、孤独感、様々なことから逃げ出すことが出来たのです。

 

最後に

 

仕事を辞めたからといって終わりではありませんでした。その後、2年間うつに悩まされ、重い身体とネガティブな自分と闘わなければなりませんでした。

 

後悔していることは、少しおかしいと感じた時すぐに病院にいかなかったことです。その頃は「甘えで体調が悪くなっているだけだ」と思っていたのです。誰にも相談しませんでした。それを悔やんでいます。早めに手を打っていれば、うつ病は重度のものにならず、早期だったのかもしれません。

 

さらに、欲を言えばうつ病回復のためにもっと早く辞めるべきでした。無茶なノルマ強要、パワーハラスメントをおかしいと感じることができない。それくらいに疲弊していたのです。もし同じ悩みのある方がいるのでしたら、とにかく周りに相談することが大切です。自分一人の判断ではどうしようもできなくなってしまうこともあります。自殺などを考えているようなら尚更です。

 

すぐに誰かに助けを求め、適切なアドバイスをもらい、それに従ってください。今私は当時のどん底の状態からは想像もつかないくらい、穏やかに仕事が出来ています(転職しました)

 

今いる世界だけが全てではありません。