航空会社コールセンターは覚えることがたくさん!外資系企業の面倒さ!上司からの吊し上げ!いろいろ嫌になって1年で退職した体験談

上司トラブル

私は以前、航空会社のコールセンターで仕事をしていました。コールセンターといえばクレームを受ける仕事と考える方もいるでしょう。そのクレームが嫌になって辞めていく方が多いのも事実です。

 

一方で、航空会社コールセンターの場合、クレームはそこまで多くはありません。主な仕事としては、飛行機の運航に関する情報開示、マイレージプログラム、ホームページでの予約、変更、支払い、個別アシスタントサービスとなります。

 

軽く書いただけでこれほどの仕事があります。私は「覚えることがたくさんありすぎ」を理由に、わずか1年で退職をしました。また、社内連携も上手くいかず、にっちもさっちもいかなくなったのも事実です。

 

私が経験したことを踏まえて記事にしていきます。コールセンターで働いている方へ、お役立ちすることを願っています。

 

覚えることが多すぎ!トレーニング中にも脱落者が発生

採用後1ヶ月のトレーニングを受けました。私は航空会社(別会社)のコンピュータシステムに携わった仕事をしていたため、知っている内容も多くありました。それでも、覚えることが多く、とても苦労したことを思い出します。

 

まずは、予約、運賃形態、発券のシステムを覚えて使いこなしていきます。さらには、飛行機の運航状況、マイレージプログラムの暗記、予約に関する処理、乗り継ぎ等の運行計画まで。

 

たった1ヶ月でありとあらゆる知識を詰め込まれます。他社エアラインの予約経験者でうちに再就職した人はその膨大な量に驚くほど。経験のある私でさえ四苦八苦する自体だったため、初心者にとっても苦行でしかありません。トレーニング中に一人また一人と、退職していくのを見届けました。

 

模擬テストで実践デビュー

トレーニングが終わる数日前に模擬テストのような形で、実際の電話を受けてみる日が丸1日ありました。電話を掛けてこられるお客様は、音声案内に従ってプッシュホンで番号を押していきますが、それにはほとんど意味がありません。

 

電話が繋がるのは結局同じコールセンターで、私達はどのような問い合わせ電話でも対応しなければなりません。一般的な問い合わせから、予約に関すること、決済、クレーム、マイレージ、お客様の要望を全て対応しなければいけないのです。

 

「こういう時は先輩や上司に質問したら?」が正解だと思いますが、ヘッドホンで私達のやり取りを聞いているだけで何もヘルプはしてくれません。人員も多くはなかったため聞けるような雰囲気もありません。

 

1ヶ月のトレーニングで学ぶ知識、技術等では到底太刀打ちできないほどの幅広いお問い合わせを受けます。曖昧に答えて不安にさせてしまうこともありました。後で上司から叱られることもしばしば。この時点で4分の1が職場から去っていきました。わずか1ヶ月のことです。

 

外資系だからこその苦労…本部と連携とれない

私が勤めていたのは外資系企業でした。海外本社があり、日本は支店となっています。外資系といっても英語を使うわけでなく、私達は日本人の対応をあたります。

 

外資系だからこそ苦労したことがあります。それは「時差」です。自社便に関する運航、サービス変更は突然知らされることが多かったです。時差があるため全て連絡はメールで届きます。メールでは真意が分からなかったり、あるいは質問事項が発生しても、返答があるのは翌日となります。

 

そのため、当日の対応がまともに出来ないことがたびたびありました。さらに、安全上やむを得ず運航キャンセル、遅延が発生することもあります。正確な情報を知りたいお客様にお答えできず、クレームに発生することもありました。外資系企業とお客様の板挟みはつらいものがありました。

 

日本人とは違う考え方で困惑

本社(海外)が考えるサービスと、私達日本人が考えるサービスに対する大きな違いがありました。日本人は相手が求めていることを会話から察し、お客様から指摘される前に相手の立場になって、サービスを提供します。こちらから提案することが接客業の基本ですが、本社のスタッフはそれができません。

 

日本人の私から見ると当然の対応ができていなく、時間が掛かるわりには対応が非常にいい加減。呆れることも多かったです。メール連絡しても、反省どころか理解する気もない素振りです。

 

会社の一員である以上、会社側に立つ必要があると考えていました。ですが、そんな気持ちさえ失せてしまうような対応が毎日のように続きます。本当にお客様に申し訳なさで心が傷む日々でした。

 

ちゃんと対応できないスタッフを吊し上げ

本社はお粗末な対応をしていたにも関わらず、日本支店(勤め先)では独自に、ちゃんと対応できないスタッフを吊るし上げていました。

 

そのため、社内の雰囲気は非常に悪かったです。1本の電話ごとに対応するのはスタッフ1人なので個人の知識に頼る所が大きいです。ですが、何回か電話してくるお客様もいるためそのたびに担当者が変わります。

 

  • 前任者の言いたいことがきちんとお客様に伝わっていなかった
  • コミュニケーションが円滑にできていなかった
  • お客様が勘違いをしてしていた

 

顔が見えないコールセンターでよくある話だと思いますが、クレームの前段階と言えます。ここまで発展すると、きちんと対応できなかった前担当者が誰なのか犯人探し始まります。

 

「犯人」が判明すると犯人は反省文を上司に書き、その反省文はメールでコールセンター全社員に送られ、公開処刑されます。1年続けたところ精神が不安定になったため、心と体が病んでしまわないうちに辞めることを決心しました。仕事を通して得るもの、失うものを天秤に掛け、判断することも重要だと思います。