NOVA、イーオンなど、街中には英会話教室がたくさんあります。駅前留学というゴロの良い言葉もありますよね。たくさんの生徒が英語を勉強する、その場所で私は教師として勤めています。
英会話教室で仕事をして3年が経ちました。
・給料はどうなのか
・残業は多いのか
・やりがいは何?
この記事では勤めて分かった「英会話教室で働くのはどうなの?」について記事を書いていきます。正社員として、アルバイトとして働きたい方の参考になると嬉しいです。
英会話教室の仕事を選んだ理由は?
私がこの仕事を選んだ理由は2つあります。
1つ目は英語を使った仕事をしたかったこと。中学生の頃から英語はとにかく得意。とても好きな教科でした。
2つ目は接客が好きだったこと。学生時代のアルバイトでは接客業ばかりを選んでいました。人の役に立つことが楽しくてしょうがありませんでした。
この2つとも当てはまるのが「英会話教室」でした。他にもいろいろ選択肢はありましたが、私が中学生で英語を好きになったように、たくさんの子供が英語を好きになってほしいという思いがありました。
英会話教室で働くためにしたことは?
大学では英語学科を選択しました。学生時代は留学も経験しています。発音や本場の英語を聞けたのが良かったですね。自分に足りないものを発見しました。就職は学校にいろいろと募集要件がきていましたのでその中から選びました。試験も難しいものではなく、この学部で学んだこと、留学経験のことを話して内定を頂きました。
会社も即戦力として期待しているわけでは無いでしょうし、数年かけて教える力を磨いてくれれば、という感じでしたね。
どういう仕事内容なの?
教室によって仕事内容は変わると思いますが、私がやっている仕事一覧です。
・授業
・個別面談
・体験学習、営業
・社内ミーティング
・イベント準備(クリスマス等)
メインは授業ですが、それ以外にも細々と仕事があります。入社してから驚いたのが営業活動があることです(考えてみたら当然ですが)
生徒の増加率、オプション申込数など営業に係る数値がついてきます。生徒が増えないと経営も成り立たないですし、教えるだけが仕事というわけにはいかないのが現実です。
給料はどう?
私の場合は年収320万です。
月給22万、賞与が4ヶ月分といったところです。
一般企業と比べると少ないと思います。うちの会社が少ない…ではなくて英会話教室での業界自体が低い傾向にありますね。
学習塾勤務の給料が少ないのと同じで、教育業界の給料には限界があります。一度に教えられる生徒の数は決まっていますし、授業料を倍とれるようになるわけではありません。となると給料の上限は決まってしまいます。
とはいえ、私は地方都市で勤務しているので少なすぎ、とは思っていません。女性平均で見てもそう安いわけでもないですしね。生活コストもかかっていないので不満に思うことはありません。
残業は多い?
残業は月平均20時間くらいです。比較的少ないです。
東京の英会話教室ですともっと残業があるのかもしれません。勤め先が地方であること、あとは外国人講師が多いのもあり残業が少ないのかと。
また、友人に塾講師とよく話をしますが…比べると塾講師の方が圧倒的に残業が多いです。受験という一大イベントがあるため、シーズンになると休みを返上するとか…。英会話教室は受験イベントはないので気は楽ですし、残業もその分少なくなっています。
休日はどう?
月8日もらっています。
おそらくどこの教室も似たようなものかと思います。休日出勤になることはありません。
ちなみに土日休みはほぼありません。
交代で取る時もありますが基本は平日になります。平日にいろいろ出かけられる分、美容院やネイルサロンの予約も簡単に取ることができるのは良い点です。
たくさんの外国語を学べる
英会話教室に勤めると、英語以外も知ることが出来ます。一緒に働くスタッフがほとんど外国人でした。英語だけではなくフランス語やスペイン語、中国語や韓国語とたくさんの言語にあふれています。
英語で話したり、スペイン語で話したり、一つの楽しみとして勉強として楽しむことが出来ます。語学好きな人はとことん好きなので、みんなそれぞれの言語に興味津津で「これは何て言うの?」と聞いてきます(笑)
それぞれの国独自の考え方や文化・宗教観を身を持って知る事が出来るので、生徒よりも自分が駅前留学をしている気分になっています。
自由2.外国のイベントを楽しめる
時期がやってくるたびに教室もイベント仕様になります。
日本で馴染みのあるクリスマスやハロウィンはもちろんのこと、イースター、花祭りなど様々な国のお祭りを楽しむことが出来ます。
その飾りつけやイベントに子供から大人まで、そして保護者も一緒に喜んでくれます。準備はその分大変なこともありますが、喜ぶ姿を見ると嬉しくなりますね。私自身もイベントを知ることが出来ましたし楽しめました。
ディズニーランドでやっているイベントも「あーそういう意味だったのね!」と仕事を通して知ることが出来ました。
自由3.外国人講師といっしょにパーティー
外国人講師が多いため、休日にはバーベキューやパーティーがよく開かれます。出身国は違っても、ケンカになることはありません。
それぞれが自分の母国のことを語ってくれて、そしてお互いが尊重し合って、そんな空間に入れることは幸せです。狭い世界しか知らない私にとっては刺激的で楽しい休日です。どこの教室でも同じようなことはやっていると思います。
自由4.老若男女!幅広いお客様層
小さい子は3歳。年配者は70代男性まで。幅広い年代の生徒が外国語を習いに来ています。非常にたくさんの方々とお話をする機会が多く、純粋に小さいお子さんと話すときにはその可愛さに癒されました。
また、世界中を旅行した経験を持つ年配者の話を聞いて、自分もその場所に行ったような感覚になることが出来ました。
たくさんのお客様と接して分かったのですが、英会話教室に来る方はとても品の良い方が多い気がします。学生時代は飲み屋、ファーストフード店を経験しており、たくさんのお客様を見たからこそ感じます。
やはり、心と時間に余裕がないと通わない場所なので、温厚で優しく接してくれる方が多いですね。生徒とトラブルになった経験はまだありません。
自由5.保護者から無理な注文が来ることも!
生徒とトラブルになることはないと書きましたが、保護者から無理難題を押し付けられることはあります。
「日本人講師は辞めてください」
「イギリス出身を担当講師にしてください」
といった要望をよく受けます。子供の発音が良くならないといったクレームもよく受けました。なかなか理解して頂けず。
自由6.生徒の英語上達が最高のやりがい
楽しく学んでもらうことは講師として嬉しいことです。さらには、生徒の語学力が伸びて目標を叶えた時には最高の達成感を味わえます。
私が指導していた男子高校生のA君。留学コースに通っていましたが、海外の語学スクールに合格したと報告してくれた時は、最高の喜びでした。入会してすぐの頃は「自分の語学力で留学出来るかどうか分からない」と不安だったそうです。合格することには自信満々、その姿には感慨深いものがありました。
自由7.恋愛は禁止…だけど?
会社方針で生徒と講師の恋愛はキツく禁じていました。やはり文化の違いからか別れるカップルが多く、会社もトラブルに巻き込まれることがあるためです。
禁止しようが…生徒と外国人教師との恋愛は日常茶飯事です。
(外国人男性の恋愛熱はやはりすごい…)
そういったトラブルも存在します。ある意味で…楽しいかもしれません(無責任)
最後に
簡単にでしたが私が実際に勤めて分かったことをまとめました。近年は翻訳ソフトも進化して精度が増しています。海外に行くのもアプリ1つで困らないこともあるでしょう。ネットではskypeを使ったオンライン英会話も増えています。
それでも英会話教室は今後も無くならないと思っています。やはり面と向かって話すことはすごく大事だし、細かいニュアンスまで教えることが出来ます。どれだけ自動翻訳がすごくとも、人と人が話すことには勝てるはずはありません。
そういう語学、英語を教えられるのはとてもやりがいのある仕事です。