【客室乗務員辞めた】いじめ、労働環境の悪さ、クレーム…。いろいろ嫌になって辞めた体験談

接客業

飛行機の中で快適な環境を提供する

「客室乗務員」

CA、スチュワーデスとも言われる職業。

 

華のある仕事、将来なりたいと夢見ている方も多いのではないでしょうか。

私も夢見ていた一人です。

初めての海外旅行、客室乗務員のやさしく素敵な接客に憧れました。

また仕事で海外都市に訪れることも魅力、学生の時からこの仕事を目指していました。

 

その思いは強い目標にし、勉強してやっと手に入れた仕事でした。

ただ、夢と現実とは違っていたのです。

 

表向きは華やかですが、現実は大変なことがたくさんあります。白鳥が湖の上で優雅に泳いでいるように見える一方で、水面下の下で足をバタバタとかいて泳いでいるのとよく似ています。

 

それだけ大変な仕事でした。

 

客室乗務員になるまで

 

客室乗務員になるのはカンタンではありません。

何度も筆記や面接、健康診断を受けてようやく切符を手に入れます。

 

入って安心…ではありません。

すぐに過酷なトレーニングが始まります。

特殊な知識が必要なため毎日試験が続きます。

 

絶対に避けては通れないトレーニングですが、その仕事につきたい、なりたいと思っていると必死になります。大変な状況でも「働ける喜び」が勝っていました。

 

トレーニング期間が終わると、晴れて一人前の客室乗務員としての仕事が始まります。

そこからが苦難の日々でした。

 

女性同志で足のひっぱりあい

 

一般的な企業ですと「新卒」は卒業したばかりの大学生。

多少の差はあれど大多数が22歳では無いでしょうか。

 

私のいた某航空会社は入社試験が特殊でした。

応募要項は上下7年の幅があります。

 

つまりは大学を卒業した22歳〜社会人として経験を積んだ29歳まで。

幅広い年代が「新卒」として採用されます。

同じ20代ですがその差は大きいものです。

学校を卒業したばかりで社会を知らない私達は幼稚に感じたのでしょう。

 

「なぜ大学を卒業したばかりの子供と同じ給料なの?」

「なんで同じ仕事をしないといけないの?」

もちろん言葉には出しませんが、態度でひしひしと伝わってきます。

 

次第に年上が経験の浅い仲間を見下すようになっていきました。それはエスカレートしていき、仕事に支障が出るまでに。

よく女性の職場は妬みやいじめがあると言われますが、やはり客室乗務員の世界にも存在します。

華の職業でも裏から見てみるといろいろとあるものです。

 

体への負担も…

 

客室乗務員の仕事の特徴として、深夜も関係なく仕事があることです。

これがかなり辛かったです。

 

乗務する地域によっては時差もあり、30時間寝れないこともあります。それが普通です。

交代で仮眠を取りますが、あくまで体を横にして休めるだけです。

頭の中は仕事のことでいっぱい、深い眠りにつくことは出来ません。

 

仕事中は緊張のもありしっかりしていましたが、乗務後は判断が鈍くなることも多く、間違いや事故を起こすかもしれない…と心配に感じることもありました。

 

クレーム対応が大変

 

「お客様に喜んでもらえる」

それが客室乗務員のやりがいの一つです。

乗客のみなさんが笑顔で旅行を楽しむ、それをいつも願っておりました。

 

ですが…現実はそう上手く行きません。

様々なお客様が、好き勝手に要望を出してきます。

 

私がクレームの対象となることもありました。

クレームの内容は「上のクラスのご飯が食べたいから持ってこい」を断ったこと。

社内規定で違反ですし、冷静に考えても非常識な要望ですね。

名札で覚えられてしまい名指しで、会社の方針と教育に対しての不満を文面で送ってきました。

 

会社はイメージを優先します。

どんな理不尽なクレームでも、細かく事情徴収があります。

場合によっては反省文を書かされることもあります。

 

その時は始めて体験したクレームでしたので落ち込みました。

乗ってくれるお客様がいないと私の仕事はなくなりますが、それでもどう対応したら良かったかは今だに分かりません。

 

子供が産まれたら…仕事はどうする?

 

子供を産んだ後、女性が仕事に復帰する場合。

朝に保育園に預け、夕方に迎えに行く。

これが一般的な姿だと思います。

 

女性も社会に進出する時代。子育ても良いけど、出世したいと考える方も多いでしょう。

仕事を辞めずに続けることは、出世や昇給の可能性も広がります。

仕事に対してやりがいや充実感を感じるでしょう。

 

一方で客室乗務員の場合。

朝行って夜に帰ってくる。

それが出来る仕事ではありません。

 

海外添乗は必ず1泊以上の宿泊が発生します。

保育園に預けても夜迎えに行くことは出来ません。

 

・旦那に家に入ってもらう(専業主夫)

・両親が面倒を見てくれる(宿泊させてくれる)

どちらかの環境が無いと子供を育てることが出来ません。

両方とも難しい条件です・・・。

 

同僚や先輩の中には、旦那に専業主夫になってもらい仕事を続ける人もいます。

ですが、解決したのは環境の問題だけ。

「母親」としての責任は果たせません。

 

帰宅する時間はバラバラです。子供と向き合う時間も少なくなります。

ご飯を作ってあげれない日もあるでしょう。

 

子供を取るか、仕事を取るか。

続けたいけど辞めていく、そんな先輩をたくさん見てきました。

 

最後に

 

いろいろ書きましたが、私にとっては憧れの仕事。

充実した日々だったのは間違いありません。

将来(子供)のことを考えることがなければ、まだ続けていたでしょう。

 

CAになりたい方、目指している方。

今後同じような状況に直面するかもしれません。

この記事がその時の参考になれば嬉しいです。