「そもそも美容部員てなに?」
て方もいらっしゃるかと思いますので、まずその説明を致します。
美容部員
デパート、百貨店、専門店でお客様の悩みをカウンセリングする。また実際にメイクをしてあげることもあります。その人の悩み、希望、肌環境に合わせたアドバイスをしたり、化粧品販売をします。
別名でビューティカウンセラー(BC)や、ビューティアドバイザー(BA)と呼ばれることもある仕事です。これまで1000人以上の肌の悩みに向き合ってきました。
「美容部員はこういうのでしょ?」とよく言われるイメージ像
- 女の世界(先輩からのいびり)
- 売り上げがないと怒られる
- お客様によって態度が変わる
- 何かと厳しそう 等
女の世界であることに変わりはありませんが、昔は数字で評価され、先輩からの圧も強く、パワハラまがいな事も言われて、毎日ノルマに追われていたそうです。(元美容部員の母親談)
ですが、時代が変わり働きやすさが重視されるようになりました。
- 後輩いびりする人は滅多にいない(本社にすぐ話がいく)
- 「売り上げノルマ」ではなくて「目標」
- 残業は控えめ、休み多め
昔とはだいぶ変わってきています。
この記事では、そんな美容業界に勤めていて分かった「美容部員として働くメリット・デメリット」についてまとめていきます。
美容部員の仕事内容は?
私が働いてるのは某百貨店の化粧品コーナーです。
- お客様への応対
- 品出し
- 事務作業
この3点が主な業務となります。お客様のお顔に手を加える仕事のため、入社してすぐに仕事を任されるわけではありません。2ヶ月間、みっちりと研修を受けて店頭デビューします。
美容部員の1日のスケジュールは?
9:30~10:00 開店準備
10:00~18:00 接客
(合間に1時間半の休憩・事務作業)
このように来店されたお客様への接客がほとんどです。一人のお客様に1時間かけて応対するケースもあるので、忙しいと本当に光の速さで時間が経ちます。お客様の悩み、求めていることも様々なので日々変化がある仕事です。
美容部員の給与は?
私の場合は年収320万円です。
(27歳/社歴5年)
月額だと22.5万円+賞与です。接客業全般に言えることですが、一般企業と比較すると安い給与額となっています。一方で福利厚生がしっかりしていて、賞与も出るため不満はありません。
しかし、残業代は出ないのが難点ですね。残業代が出ないのは美容部員の会社共通だと思いますが、有名ブランドは給与額が良いとは聞いております。
美容部員の残業は?
平均で月20時間です。
飲食等の接客業と比較するとかなり少ないと思います。混んでなければ基本定時上がりできます。ただし、夕方あたりから混み始めるので多少の残業は仕方ないというところです。
短くて15分長くて2時間。曜日にもよりますが平日は会社帰りのOLさんが多いので平均40分程度の残業は覚悟しています。
美容部員の休日は?
月10日あります。
接客業で年間120日はかなり多いと思います。これは会社の規定で決まっており、しっかり休みを与えようという社長の考えがあります。ブランドによっても差がある部分かと思います。
有給や希望休もとれるので融通はききやすいです。普通の企業と違い土日休みではないので、連休はほとんどありません。一方で、3勤1休ペースのため連勤が苦手な方にはオススメです。
美容部員として働くメリットは?
5年間美容部員として働いて感じるメリットです!
- 化粧品を安く購入できる
- 美容に関する知識がつく
- 美意識が上がる
メリット1.化粧品を安く買える
「化粧品を安く買うために美容部員になったの!」
という方もいるくらい大きなメリットです。私自身、正直めちゃくちゃ助かっています。
20代、そして30代が近づいてくる化粧品にかける総額が上がります。それほど年齢とともに化粧品の需要が高くなります、化粧品には洋服のようにバーゲンセールはありません。こういう身内割引がすごくありがたいです。
メリット2.美容に関する知識がつく
美容の仕事をしていくうえで必要最低限の勉強は必要です。もちろん研修でも学ぶ時間はあるのですが、何より店頭で毎日化粧品に触れることが大きいです。お客様からは肌やメイクに関する質問を受けます。分からないことも都度調べるため知識が深まっていきます。
答えられないとお客様からの信頼されません。自分の身を守るためにも、分からないことは自ら進んで勉強するようになりました。否が応でも知識は積み重なっていきます。
メリット3.美意識が上がる
美意識は大きく変わりました。
自分の肌が自社製品の信用に繋がるといっても過言ではないくらい、お客様は美容部員の肌を見ています。太っている人が「このサプリ飲むと痩せるんですよ!」と言っても、何も信憑性が無いですよね。美容部員も同じです。化粧品を勧めてくる美容部員の肌がボロボロだと説得力がありません。
「◯◯さんと同じくらい肌がキレイになりたい」
「◯◯さんのメイクがキレイ!試してみよう!」
周りにも引っ張られることで相乗効果があります。
美容部員として働くデメリット
もちろんメリットがあればデメリットもあります。私が感じたデメリットです。
- 仕事に関わるのが女性のみ
- 海外ブローカーが多く対応に疲れる
デメリット1.仕事に関わるのが女性のみ
仕事に関わるのが女性のみです。
同僚に男性はいませんし、来店されるお客様も女性ばかりです。出会いが無いといったことではなく、職場が女性ばかりだと良くないことが多いです。
女性特有のギスギス感、そして女子校のように気を使わなすぎ問題です。美意識は高くともバックヤードにいけば別です。表現が難しいですが雑になってしまうのです。男性職場にポツンと存在するよりはマシですが・・・。
デメリット2.海外ブローカーが多く対応に疲れる
海外ブローカー、特に中国人ブローカーが増加傾向です。
店頭にもフロアにも通訳スタッフが常駐するようになりました。一度に来るブローカーの数が多いため、通訳スタッフ2〜3人では足りません。
様々な言語がフロア内で飛び交っているため、昔のように落ち着いた百貨店の化粧品コーナーとは少し違っているかもしれませんね。日本人とは文化が違うので、続けて接客をしていると自然と疲労していきます。
まとめ
大変なこともありますが、思っているより優しい業界です。そして、仕事がプライベートにいきることが多いです。
体力的に大変なこともありますが、毎日たくさんのお客様の肌に触れて、お悩みを聞いて、仕事に対して飽きることはありません。私はこの世界に入ってよかったなと思っています。就職、または転職希望している方の参考になればなと思います。